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RF70-200mm F2-2.8 DS・RF70-135mm F2.5 DSなどを想定したような特許出願

223年12月1日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。アポダイゼーション効果が得られるズームレンズ「70-200mm F2-2.8」「70-135mm F2.5」「28-70mm F1.6-2」「80-150mm F1.8」などを想定したような光学系の実施例を含んでいます。

概要

  • 【公開番号】P2023170260
  • 【公開日】2023-12-01
  • 【発明の名称】変倍光学系および光学機器
  • 【出願日】2022-05-18
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】ズーム全域で均一かつ良好なアポダイゼーション効果を得るとともに、周辺減光を抑制した変倍光学系を提供する。
  • 【背景技術】
    【0002】
    従来、適切なボケ像を得るため、光軸からの距離が大きくなるにつれて透過率が変化するアポダイゼーションフィルタなどの透過率分布を有するフィルタを備えた光学系が知られている。特許文献1には、単焦点レンズの絞りの前後にアポダイゼーションフィルタを配置した光学系が開示されている。
  • 【0004】
    しかしながら、特許文献1に開示されている光学系は単焦点光学系であるため、変倍光学系の各ズームステートで十分なアポダイゼーション効果を得る方法としては不十分である。また変倍光学系においては、周辺減光を抑制するとともに、変倍に際して良好なアポダイゼーション効果を得ることが求められる。
  • 【0005】
    そこで本発明は、ズーム全域で良好なアポダイゼーション効果を得るとともに、周辺減光を抑制した変倍光学系を提供することを目的とする。

実施例1

  • 焦点距離:71.79-193.181
  • F値:2.00-2.85
  • 半画角:16.77-6.39
  • 像高:21.64
  • 全長:161.48-219.93
  • バックフォーカス:15.67-31.62

実施例2

  • 焦点距離:28.91-68.11
  • F値:1.60-2.06
  • 半画角:36.81-17.62
  • 像高:21.64
  • 全長:157.90-179.46
  • バックフォーカス:19.11-33.77

実施例3

  • 焦点距離:35.02-68.11
  • F値:1.80-2.06
  • 半画角:31.71-17.62
  • 像高:21.64
  • 全長:162.01-179.46
  • バックフォーカス:22.26-33.77

実施例4

  • 焦点距離:78.18-145.50
  • F値:1.87
  • 半画角:15.47-8.46
  • 像高:21.64
  • 全長:300.20-300.18
  • バックフォーカス:70.00

実施例5

  • 焦点距離:72.00-135.00
  • F値:2.50
  • 半画角:16.72-9.10
  • 像高:21.64
  • 全長:250.00
  • バックフォーカス:40.00

アポダイゼーション効果とは、(原理を端折って言えば)ボケを滑らかで綺麗に見せること。このために、中央から周辺に向かって徐々に光の透過率を下げるフィルター(他社)やDSコーティング(キヤノン)を使用します。

キヤノンは既にRFレンズ「RF85mm F1.2 L USM DS」で実用化しており、他社ではソニー「FE 100mm F2.8 STF GM OSS」、富士フイルム「XF56mmF1.2 R APD」、VenusOptics「LAOWA 105mm F2 STF」などがあります。また、既存レンズを改造するBBL化など(メーカー保証を受けれらなくなる点に注意)。

これまでは単焦点レンズのみでしたが、キヤノンはズームレンズで実現しようとしているようです。大口径かつボケの綺麗なズームレンズはポートレートなどで需要がありそうですね。(大きく重く、高価なレンズとなりそうですが)

従来通り、これら実施例の光学系が商品化されることはほとんどありません。とは言え、最近は実際に似たような光学系を備えたRFレンズが登場した例もあるので期待したいところ。

RFレンズ一覧

RF ズームレンズ
RF 単焦点レンズ
RF-S レンズ

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