キヤノンの大口径AFミラーレンズ「300mm F2.3」に関する特許出願

2023年1月26日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。大口径のAFミラーレンズ「300mm F2.3」となりそうな実施例を含んでいます。

概要

【公開番号】P2023013456

【公開日】2023-01-26

【発明の名称】光学系および光学機器

【出願日】2021-07-16

【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社

【課題】小型、軽量、大口径比でありながら像面湾曲を十分に補正できるようにした光学系を提供する。

【背景技術】
【0002】
焦点距離が長い望遠型の撮像光学系として、反射系と屈折系を有する反射屈折型の撮像光学系がある。このような反射屈折型の撮像光学系において、小型、軽量、大口径比で自動焦点調節（オートフォーカス）機能を有するものとして、特許文献１、２にはインナーフォーカス方式の撮像光学系が開示されている。

【0004】
しかしながら、特許文献１、２に開示された撮像光学系では、反射系の構成が像面湾曲を十分に補正することができないものとなっている。

【0005】
本発明は、小型、軽量、大口径比でありながら像面湾曲を十分に補正できるようにした光学系を提供する。

【0006】
本発明の一側面としての光学系は、フォーカシングに際して不動の第１群と、フォーカシングに際して移動する第２群とを有する

実施例1

焦点距離：298.89

F値：2.28

半画角：4.14

像高：21.64

全長：177.20

バックフォーカス：65.95

実施例2

焦点距離：408.04

F値：5.00

半画角：3.04

像高：21.64

全長：189.17

バックフォーカス：47.69

キヤノンは過去にもAFミラーレンズに関する特許をいくつか出願していますが、焦点距離が短く、大口径のミラーレンズは珍しい。実施例1を含めて「300mm F2.3」となりそうなミラーレンズに関する光学系の例をいくつか掲載しています。今のところ、このようなレンズが登場すると言った噂情報はなく、特許出願の存在で将来の製品が確定するわけではありません。過度な期待は禁物ですが、なんらかの方法でミラーレンズの商品化を検討しているのかもしれませんね。実現すると小型軽量な大口径レンズとして面白い選択肢となりそう（と言っても反射光学系のため光量は思ったほど稼げないと思いますが）。