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「RF100mm F2 IS Macro USM」「RF70mm F2 IS Macro USM」を想定したような光学系の特許出願

2022年11月11日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。基本的にはRF85mm F2用だと思いますが、実施例には「RF100mm F2 IS Macro USM」となりそうな光学系が含まれていますね。

概要

  • 【公開番号】P2022171857
  • 【公開日】2022-11-11
  • 【発明の名称】光学系およびそれを有する撮像装置
  • 【出願日】2022-09-16
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】 迅速なフォーカシングを可能としつつ高い光学性能を得ることである。
  • 【0003】
    このような光学系では小型で高い光学性能を有し、オートフォーカス機能による迅速なフォーカシングに対応することが求められている。加えて、最短撮影距離の短縮、最大撮影倍率の増大が要望されることがある。
  • 【0006】
    しかしながら、特許文献1に記載された光学系について、最短撮影距離を短くし、より焦点距離を長くしつつより大口径比化した場合、次のような課題があった。すなわち、第1レンズ群の軽量化、フォーカシングに伴う移動量の抑制、高い光学性能の実現を同時に達成することが困難である結果、迅速なフォーカシングを行うことが困難となるおそれがあった。
  • 【0007】
    そこで本発明は、迅速なフォーカシングを可能としつつ高い光学性能を得ることを目的とする。

実施例1

  • 焦点距離:82.79
  • F値:1.86
  • 半画角:14.64
  • 像高:21.64
  • 全長:101.21
  • バックフォーカス:15.89

実施例4

  • 焦点距離:98.50
  • F値:2.05
  • 半画角:12.39
  • 像高:21.64
  • 全長:104.21
  • バックフォーカス:25.00

実施例5

  • 焦点距離:71.09
  • F値:1.86
  • 半画角:16.93
  • 像高:21.64
  • 全長:92.50
  • バックフォーカス:13.04

どの実施例も0.5倍の高い撮影倍率を備えたハーフマクロ対応の明るい中望遠レンズですね。一眼レフ用の大口径中望遠レンズは、撮影距離が長いのでポートレート以外では使いにくい仕様となっています。RFマウントではマクロ距離まで接写することが可能となり、様々な被写体に使いやすくなっています。実施例1は「RF85mm F2 MACRO IS STM」を開発する過程における特許でしょうか。レンズ構成は少し異なりますが、全体的な構成やパラメータはよく似ています。

RF85mm F2は私もEOS R5と組み合わせて使用。ポートレートレンズとしてはボケが少し硬いと感じるものの、85mmで何でも撮ってみたいと思う人には便利なレンズと感じました。繰り出し式の遅いAFがネックとなりますが、それでも動体以外でストレスを感じることは少ないはず。

実施例4・5の100mm F2 Macroや70mm F2 Macroは製品化されていない光学系ですね。EFレンズラインアップを考慮すると、将来的に「RF100mm F2 IS Macro STM」は登場するかもしれませんね(登場したら間違いなく買うと思います)。

いつも通り、特許の存在で将来の商品が確定するわけではありません。むしろキヤノンに関していえば商品化されていない特許のほうが多く、過度に期待するのはお勧めできません。

参考:RFレンズ一覧

RF ズームレンズ
RF 単焦点レンズ
RF-S レンズ

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