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「RF8-24mm F4 Fisheye」を想定したようなキヤノンの特許出願

2022年6月15日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。円周魚眼から対角魚眼をカバーする魚眼ズームレンズを想定したような光学系ですね。一眼レフの既製品よりも光学倍率が高くなっています。

概要

  • 【公開番号】P2022088182
  • 【発明の名称】ズームレンズおよびそれを有するレンズ装置および撮像装置
  • 【出願日】2020-12-02
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】本発明は、全系が小型で円周魚眼から対角線魚眼となる撮像領域を有し、望遠端においては広範囲の撮像画角で撮像でき、全ズーム範囲で高い光学性能が得られるズームレンズの提供を目的とする。
  • 【背景技術】
    【0002】
    光学系の中でも、特に広画角を保持するものとして、魚眼レンズが知られている。魚眼レンズは、歪曲収差を意図的に発生させることにより広画角を確保している。
    従来、魚眼レンズとしては最短焦点距離で円周魚眼方式、最長焦点距離で対角線魚眼方式を得られる魚眼ズームレンズが知られている(特許文献1)。また、最短焦点距離において対角線魚眼方式であり、最長焦点距離においては標準的な撮像画角を保持するズームレンズが知られている(特許文献2)。この他、最短焦点距離から中間焦点距離まで撮像画角略180°程度の画角を持ち、最長焦点距離では標準的な撮像画角を保持する、比較的高ズーム比のズームレンズが知られている(特許文献3)。
  • 【0004】
    近年、撮像装置に用いる光学系は、光学性能が良好であること、レンズ全長が小さいことが要求される。
    この他、車載カメラや監視カメラには死角の少ない撮像が容易な、広画角の撮像できるものが要望されており、とりわけ広い画角を保持する魚眼レンズが注目されている。また、歪曲収差が良好に補正されているような、広画角のレンズも要望されている。

実施例1

  • 焦点距離:8.13-24.00
  • F値:4.12
  • 半画角:88.31-47.24
  • 像高:11.15-21.64
  • 全長:123.86-116.93
  • バックフォーカス:13.97-15.22

実施例5

  • 焦点距離:8.39-28.00
  • F値:4.12
  • 半画角:87.50-41.26
  • 像高:11.15-21.64
  • 全長:143.29-127.37
  • バックフォーカス:13.50-34.49

一眼レフ用のレンズで円周魚眼から対角魚眼までをカバーするズームレンズ「EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM」がありますね。今回の特許出願はEFレンズと似たようなコンセプトの魚眼ズームレンズを想定しているのかもしれません。ただし、EFレンズと比べて光学倍率が高く、24mmや28mmの焦点距離までをカバーしているのが特徴的。幅広い画角をカバーしているので、フレームに入れたくない被写体を避けやすく、柔軟性のある撮影が可能となりそうです。

今回の特許出願の存在により、将来の製品が確定するわけではありません。とは言え、EOS Rシステムでもフルラインナップ戦略を採用しているのであれば、将来的にこのような魚眼ズームレンズが登場する可能性はあると言えそうです。

ちなみに、2021年には非魚眼で似たような焦点距離の超広角ズームレンズに関する特許出願が公開されています。こちらもこちらで気になる存在ですねえ。

EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM
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参考:RFマウントレンズ一覧

RF ズームレンズ
RF 単焦点レンズ
RF-S レンズ

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