カメラ記者クラブが「カメラグランプリ2020」を発表、キヤノン・ニコン大手メーカーを抑えてソニーが3冠を達成したようですね。α7R IVが2部門で、FE200-600mmがレンズ部門を受賞した模様。
カメラグランプリ2020大賞 α7R IV
フルサイズミラーレス機のα7シリーズの中でも高画素機Rの4代目のモデル。画素数は、有効約6100万画素になり、先代α7R IIIの有効約4240万画素から大幅にアップ。撮影画像は緻密で、画像をクロップしても十分に使える画質である。それでありながらも、AF/AE追従でメカシャッター時約10コマ/秒の高速連写が可能。像面位相差AFセンサーによる、オートフォーカスも高速で、瞳AFは正確で被写体の追従性もよい。高画素と動体撮影を高い次元で両立させている。また、大型化したグリップやボタンの機能変更、露出補正ダイヤルのロック機構など操作性、バッテリーの大型化など使い勝手も大きく改善されている。「フルサイズαの集大成的存在」、「現在のミラーレス機としては最も高い性能」「オールマイティーという言葉はこのカメラこそふさわしい」など多くの選考委員が評価した。同シリーズのα7R IIは2016年にカメラグランプリ大賞を受賞している。
カメラグランプリ2020 レンズ賞 FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS
焦点距離200?600mmの超望遠ズームレンズ。同社のカメラと組み合わせて高速かつ静かでレスポンスのよいAFを実現。インナーズームによりズーミングしても全長が一定で重量バランスの変化が少ないのは、小型なミラーレス機用レンズとして使い勝手に寄与している。少ない回転角で操作できるズームリングなど操作性もよい。開放F値はF5.6-6.3であっても、電子ビューファインダーや同社のAFシステムでは問題にならない。光学式手ブレ補正を搭載し、小型・軽量で取り回しのいいレンズに仕上がっている。そうした使い勝手の良さに加え光学性能も高く、その性能やスペックに対して安価であることにも評価が集まった。テレコンバーターにも対応し、最大1200mmのレンズとして使える。現時点でのミラーレス用超望遠ズームの決定版ともいえ、モータースポーツはもちろんのこと、飛行機、野鳥の撮影などに重宝するレンズだ。東京五輪では、間違いなく「オリンピックレンズ」というべき存在になるだろう。
カメラグランプリ2020 あなたが選ぶベストカメラ賞 α7R IV
高画素機でありながら、それにとどまらずAF性能などバランスの良さが好評だった。また、ミラーレス機としてトップクラスの性能であり、フルサイズミラーレス機の位置付けを変えたモデルという評価も多かった。
カメラグランプリ2020 カメラ記者クラブ賞
大きな進化を遂げた究極のフラッグシップ一眼レフ。これまでの一眼レフ機のアドバンテージ部分を順当に進化させた。一眼レフとしてAEセンサーを使った被写体認識やAF/AE連動で約16コマ/秒の高速連写を実現しただけではなく、デュアルピクセルCMOS AFによるライブビュー撮影でも高速かつ、確実に追従するAFで約20コマ/秒を実現している。ミラーレス機が主流になりつつある中で、一眼レフのメリットと存在価値を強く主張している。新開発で16点に分離させるGD*ローパスフィルターを採用。モアレを抑えながらも、レンズの解像感を生かす設計になっている。また、新開発の画像処理エンジンDIGIC Xによって連写性能や動画撮影にも寄与している。一眼レフとしての高い性能と、ミラーレス機に繋がるライブビュー性能のよさも実感できる最高峰のデジタル一眼レフカメラである。
NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct
2018年に同社の新ミラーレスカメラのZシリーズと同時に発表され、そのZマウントはこのレンズを作れる寸法に設計されたと明かされた大口径標準レンズ。ニコンZマウントシステムを象徴するレンズといえる。一眼レフ用のFマウントの制限から解放され設計の自由度が向上したことを存分に生かしている。標準域のレンズでありながら、大きなマウントおよび開放F値0.95により、望遠レンズ並みの大きなボケを実現。その浅い被写界深度は、これまでとは異なる表現を可能にする。大口径でありながら、周辺まで優れた画質を誇る。MFレンズであり高価ではあるものの、それに足るあこがれが持てるレンズだ。2020年5月18日現在、受注が休止されているのは残念だが、そうせざるを得ないほどの注文が多いのは、本レンズだけでなく、新マウントシステムとしての期待の表れといえる。
FUJIFILM GFX100
43.8×32.9mmの大型センサーを採用するGFXシステムの中でも、1億200万画素という超高画素を生かしつつも、機動的に撮影できる仕様を両立した意欲的なカメラ。単に高画素というだけではなく、顔や瞳認識をはじめとする高速なAFシステム、また5軸5段のボディー内手ブレ補正機構を搭載。それでいて、35mm判のプロ機と変わらないサイズや操作感を実現し、1億200万画素の性能を手持ち撮影でも十分に生かせるようにしている。大きなセンサーサイズの余裕と、画像処理の技術により14ストップという広いダイナミックレンジを実現している。スタジオ撮影だけではなく、防塵・防滴、耐低温性能を確保することで、屋外での撮影にも対応。1億200万という高画素を、身近な存在にしたカメラといえる。
投票結果:カメラ1?10位
- SONY α7R IV:116点
- CANON EOS-1D X Mark III:106点
- NIKON Z 50:87点
- FUJIFILM GFX100:79点
- SIGMA fp:74点
- OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III:19点
- FUJIFILM X-Pro3:16点
- SONY α9 II:11点
- NIKON D780:5点
- OLYMPUS OM-D E-M5 Mark III:4点
投票結果:レンズ1?10位
- FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS:71点
- Voigtländer APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical E-mount:60点
- LEICA DG Vario-Summilux 10-25mm F1.7 ASPH:55点
- NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct:53点
- RF70-200mm F2.8L IS USM:38点
- SP 35mm F/1.4 Di USD (Model F045):30点
- 45mm F2.8 DG DN:28点
- NIKKOR Z 14-30mm f/4 S:19点
- 17-28mm F/2.8 Di III RXD:19点
- RF85mm F1.2L USM DS:14点
14-24mm F2.8 DG DN:14点
カメラは上位5機種が圧倒的な得票数となっていますね。僅差ですがキヤノンEOS-1D X Mark IIIを抑えてα7R IVに軍配が上がった模様。個人的にEOS-1D X Mark IIIのほうが面白い機能を備えたカメラだと思うのですが、価格設定やカメラサイズを考慮するとα7R IVのほうが一般的に人気が高い機種と言えそうです。APS-Cクロップでも2600万画素ほど解像性能が残るのも良いですね。
3位にZ 50は意外でしたが、GFX100・fpと面白いカメラがランクインしています。
レンズは2位と9点さで「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」がトップ。私も使ったことがありますが、確かに良いレンズです。レンズサイズや重量を許容できれば使いやすい超望遠ズームと感じるはず。
「APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical」が2位とは意外な結果となりましたね。小口径のMFレンズですが、極めて良好な光学性能を備えているようです。10万円と安くないMFレンズですが、使用している特殊レンズの数を考えるとバーゲンセールと言ったところでしょうか。
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