2020年10月29日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開されています。各種フォーマットのセンサーに対応した高倍率ズームレンズのようですね。「15-250mm F2.8-4」「18-150mm F3.5-6.3」などの実施例を含んでいます。
15-250mm F2.8-4とは何ぞや?
- 【公開番号】特開2020-177167(P2020-177167A)
- 【公開日】令和2年10月29日(2020.10.29)
- 【発明の名称】ズームレンズおよびそれを有する撮像装置
- 【出願日】平成31年4月19日(2019.4.19)
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】??本発明では小型かつ高ズーム比であって、温度変化に対する結像性能の変動を低減したズームレンズを提供すること。
実施例1 実施例4 実施例3 焦点距離 3.71-350.00 15.45-243.75 18.56-145.41 F値 3.50-7.50 2.77-4.20 3.60-6.49 半画角 40.58-0.63 35.46-3.15 36.35-5.37 像高 3.18-3.88 11.00-13.42 13.66 全長 100.66-169.81 177.45-215.43 104.11-146.18 BF 5.22-4.47 8.69-12.26 11.50
キヤノン製品に熟知している人ならば既にお気づきかと思いますが、実施例3のレンズはおそらく「EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM」用だと思われます。レンズ構成と実施例の数値を見る限りではソックリ。とは言え、2016年に登場したAPS-C用レンズの特許を2019年に出願するのは不思議な感じがしますね。
個人的に気になっているのは「15-250mm F2.8-4」と比較的明るいズームレンズ。「18-150mm F3.5-6.3」の実施例よりも遥かに全長の長いレンズとなっていますが、明るい高倍率ズームレンズは魅力的ですね。
ただし、広角側でキヤノンAPS-Cセンサーをカバーする像高では無く、いくらか小さなイメージサークルとなっています。このような特性のレンズは現行の「RF24-240mm F4-6.3 IS USM(特許情報)」でも見られるので、広角側は引き延ばすのが前提となっているのかもしれません。(それにしても中間域や望遠域も少し足りない気がしますが)
実施例4がレンズ交換式デジタルカメラ用なのか、レンズ一体型カメラ用なのか、それとも別の何かなのか不明。スチルカメラ向けには見えますが、実用化する可能性は低そう。
ちなみに実施例1は像高3.88mmであることから1/2.3型センサー向けのレンズだと思われます。パッと見た限りでは「PowerShot SX70 HS」とよく似たレンズ構成に見えますが、開放F値がいくらか異なるので新型用でしょうか?(SX430のような実施例もありましたが割愛)
参考:キヤノン製ミラーレス用レンズ一覧
RF ズームレンズ
- RF15-35mm F2.8L IS USM
- RF24-70mm F2.8L IS USM
- RF24-105mm F4L IS USM
- RF24-105mm F4-7.1 IS STM
- RF24-240mm F4-6.3 IS USM
- RF28-70mm F2L USM
- RF70-200mm F2.8L IS USM
- RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM
RF 単焦点レンズ
- RF35mm F1.8 Macro IS STM
- RF50mm F1.2L USM
- RF50mm F1.8 STM
- RF85mm F1.2L USM
- RF85mm F1.2L USM DS
- RF85mm F2 Macro IS STM
- RF600mm F11 IS STM
- RF800mm F11 IS STM
?EF-M レンズ
- EF-M11-22mmF4-5.6IS STM
- EF-M15-45mm F3.5-6,3 IS STM
- EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM
- EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM
- EF-M22mmF2STM
- EF-M28mm F3.5 マクロ IS STM
- EF-M32mm F1.4 STM
- EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM
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