キヤノンRF-S用と思われる「11mm F2」「13mm F2」「22mm F2」「30mm F2」光学系の特許出願

2023年9月21日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。APS-Cミラーレス向けの「11mm F2」「13mm F2」「22mm F2」「30mm F2」を想定したような光学系の実施例を含んでいます。

概要

【公開番号】P2023130885

【公開日】2023-09-21

【発明の名称】光学系および撮像装置

【出願日】2022-03-08

【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社

【課題】小型で良好な収差補正が可能なリアフォーカス方式の光学系を提供する。

【背景技術】
【0002】
撮像においては、ズーミングやフォーカシング時の騒音の発生を抑えることが求められる。フォーカシング時の騒音を抑えるためには、最も物体側のレンズ群よりも像側のレンズ群を移動させてフォーカシングを行うリアフォーカス（インナーフォーカス）方式が最も物体側レンズによる遮音効果が得られるために好適である。

【0004】
リアフォーカス方式の光学系にも、小型で良好な収差補正が求められている。このような光学系を実現するためには、レンズ配置や各レンズの焦点距離等を適切に設定する必要がある。

【0005】
本発明は、小型で良好な収差補正が可能なリアフォーカス方式の光学系およびこれを備えた撮像装置を提供する。

実施例1

焦点距離：13.40

F値：2.06

半画角：43.01

像高：12.50

全長：77.83

バックフォーカス：12.43

実施例2

焦点距離：11.30

F値：2.06

半画角：47.89

像高：12.50

全長：77.85

バックフォーカス：12.44

実施例3

焦点距離：22.00

F値：2.06

半画角：29.60

像高：12.50

全長：72.85

バックフォーカス：12.444

実施例4

焦点距離：30.52

F値：2.06

半画角：22.27

像高：12.50

全長：75.88

バックフォーカス：14.49

リアフォーカス式のAPS-C用単焦点レンズ用光学系と思われる特許ですね。全体的にキヤノンAPS-Cセンサーをカバーする像高ではないので、残存収差を補正する際に隅を引き延ばす設計だと思われます。

22mm F2と言うと「EF-M22mm F2 STM」を連想しますが、より複雑で全長の長い光学設計を採用しています。パンケーキレンズと言うよりは普通の明るい単焦点レンズのサイズ。フォーカスは複数のレンズを動かすので、電光石火のフォーカス速度は期待できないものの、どのようなモーターを想定しているのか気になるところ。22mm F2の他にも11mmや13mm、30mmのF2レンズ実施例が含まれています。22mmの需要が高そうですが、11mmや13mmも面白そうですね。

特許出願の光学系が実際に商品化する例は少ないものの、最近のキヤノンは実際に商品化されたレンズの光学系が一致する例もあります。ひょっとしたら、今回の光学系のいずれかが、将来のRF-Sレンズとなるかもしれません。個人的には22mm F2に期待。

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