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Dustin Abbottがサムヤン製交換レンズ「AF 75mm F1.8 FE」のレビューを掲載。小型軽量な中望遠レンズですが、良好な光学性能と滑らかなボケ描写に仕上がっているとのこと。サムヤン初となるカスタムスイッチの機能性も気になる所ですね。
- AF75mmはサムヤンが「Tinyシリーズ」と呼んでいるものの一つだ。初期のモデルは小口径の広角パンケーキレンズだったが、最近は成熟したリニアフォーカスモーターや優れた光学性能、そして大きなレンズ口径を採用している。
- 同シリーズは優れた光学性能を備えつつ、小型軽量でAFに対応していることから個人的に好みなレンズ群である。同シリーズで大部分の被写体をカバーすることができ、低価格でコストパフォーマンスに優れているので注目に値する。
- 75mmの焦点距離は古典的な画角である。今でこそ85mmが主流となっているが、APS-C用の50mm単焦点は75mmに相当する画角だ。そしてライカMマウント用の75mmレンズもいくつか存在する。
- サムヤンは「AF 45mm F1.8 FE」のように直接の競合を避けるため、このような焦点距離を採用したのだろう。
- 競合する一部のレンズ「FE 85mm F1.8」「Batis 1.8/85」などと比べると明らかにコンパクトなレンズであると分かる。ソニーは61%も重く、ツアイスは97%も重くなる。同様にレンズサイズやフィルター径も比較的小さい。
個人的にサイズの違いは大きな問題と言えないが、驚くほど小型軽量なレンズであることは間違いない。- 側面にカスタムスイッチを搭載しており、フォーカスリングから絞りリングに機能を切り替えることが出来る。今後、ファームウェアアップデートで機能をカスタマイズできるとのことだ。
- 絞りリングは電子制御のため、操作から動作までのラグが依然として存在する。
- スイッチの設定で「AF/MF」として利用することも出来る。これまでサムヤンレンズはこのスイッチが無かったので有難い。
- フォーカスリングの動作はとても良好だ。十分な抵抗量で均質的な動作である。
- レンズフードは保護性が高く、小さなレンズとしてはサイズが大きい。ロック機構は無いが、レンズにしっかりと固定される。
- 残念ながら防塵防滴非対応だ。
- 最短撮影距離は0.69m、最大撮影倍率は0.13倍である。このクラスのレンズとしてはとても一般的な数値だ。接写時の性能はとても良好だ。
- オートフォーカスは滑らかで静かな動作のステッピングモーター駆動だ。耳を澄まさなければ駆動音はほとんど聞こえない。フォーカスは高速で、一般的なピント距離の移動は電光石火である。フォーカス精度は良好だ。
- 動画時のAFは滑らかで静かな動作だが、たまに不自然な動作となる。ファームウェアアップデートでの改善を期待している。
- 瞳AFは完璧に動作する。
- ワイドエリア時のAF-Cモードでピントが少し前後することがある。サムヤンのオートフォーカスはずいぶん良くなっているが、この分野でのベストはFE85mmだ。
- 歪曲収差は僅かな糸巻き型だ。
- 周辺減光はフレーム全体的に影響を及ぼす。
- 軸上色収差は良好に補正され、コントラストの低下は見られない。
- シャープネスは絞り開放からフレーム全域で良好だ。ただし、フレーム端のみ低下する。
- F2まで絞るとコントラストが向上し、ボケとシャープなピント面を両立できる。F5.6まで絞ると四隅まで優れたシャープネスだ。
- 9枚円形絞りのため、絞っても玉ボケが円形を維持している。口径食の影響はわずかだ。
- ボケは絞り開放から良好であり、絞ってもかなり良い描写だ。
- ツアイスやフォクトレンダーほどでは無いが、発色も好みだ。
- 光学性能に弱点があるとすれば逆光耐性だ。太陽をフレームに入れるとフレアやゴーストが発生する傾向がある。絞るとさらに目立つだろう。
小型軽量なレンズだが、素晴らしい焦点距離に見事なサイズ感だ。画質について妥協しておらず、AFにも対応している。大きなポートレートレンズを常用することは無いが、このレンズであれば気軽に持ち運ぶことができる。携帯性の高いミラーレスに適したこのレンズは賞賛に値する。
AF性能や優れた光学性能、優れたビルドクオリティを重視するなら「FE 85mm F1.8」が良いだろう。長所:驚くほど小型軽量・カスタムスイッチ・高速で静かなAF・瞳AFが完璧に動作する・動画Afでも滑らかで正確に動作・絞り開放から優れた中央?周辺画質・絞るとフレーム全体でシャープ・美しいボケ・良好に補正された諸収差・フード/ケース付属
短所:防塵防滴非対応・動画撮影中に不自然な挙動・フレアが発生しやすい
とのこと。
「AF 18mm F2.8 FE」「AF 45mm F1.8 FE」と言った小型軽量なAFレンズシリーズの最新モデルですね。中望遠の明るい単焦点レンズとしては小さく軽量、そして高い光学性能に加えてボケも滑らかで綺麗な描写とのこと。
実際に作例を確認してみると、確かに色収差が少なくシャープでヌケが良い描写に見えます。ボケも綺麗で口径食の影響が少ないのはGood。特にこのクラスの中望遠レンズは綺麗なボケでも色収差による色づきが目に付くので、高度な色収差補正は重要なポイントと言えるでしょう。他のレンズと比べてEDレンズを贅沢に使っているだけのことはあるようです。
国内代理店の取り扱いは始まっていませんが、そのうち開始されるはず。AF45mm F1.8に準ずる価格設定に期待したいところですねえ。
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