Sony Alpha Blogがソニー「FE 35mm F1.4 GM」のレビューを公開。過去に15本以上のEマウント35mmをテストしているレビュワーが「過去最高の35mm」と高く評価しています。接戦はシグマDG DNのみ。
過去最高の35mm
Sony Alpha Blog:Sony 35mm F1.4 GM
レンズの紹介:
- 主な仕様
・重量:524g
・価格:1700ユーロ
・絞り:F1.4-16
・全長:96mm
・フィルター:67mm
・絞り:11枚
・AF/MFスイッチ
・AFLボタン
・クリックレススイッチ
・絞りリング
・防塵防滴
・最短撮影距離:27cm
・レンズフード付属- 古いFE 35mm F1.4 ZAに取って代わるレンズだ。シグマ35mm F1.2 DG DNと共に最高の35mmを競い合うものである。
ビルドクオリティ:
- ビルドクオリティはGMレンズらしいトップクラスのものである。
携帯性:
- 第一印象はその軽さとコンパクトさだ。
操作性:
- クリックレスに対応する絞りリングを備えている。
- 非常に優れたエルゴノミクスだ。
オートフォーカス:
- 静止画・動画どちらでも超高速で正確かつ静かに動作する。
- α1の30コマ秒の連続撮影に対応している。
- 瞳AF・トラッキングAFは完璧に機能する。
マニュアルフォーカス:
- フォーカスリングは滑らかでリニアな動作である。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- α7R IVでテストした。
- 全体的に性能は際立っている。
- 絞り開放から際立った性能に近い優れた画質だ。
- F2.8まで絞るとフレーム全域で際立った性能となる。四隅でここまでシャープなレンズはめったに見ない。
- 私がテストしてきた中で最もシャープな35mmである。APO 35mm F2をテストするのが楽しみだ。
- 6100万画素のためF8から回折が始まっている。
- ポートレートでも際立ったシャープネスであり、おそらくキレ過ぎる。
- 肌調が厳しいFE 35mm F1.8と異なり、優れた描写できちんとしたコントラストである。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 玉ボケは絞っても円形だ。
- いつものように四隅に向かうほど玉ボケは口径食の影響を受ける。
- 後ボケは優れている。騒がしい背景でも非常に滑らかなだ。FE 35mm F1.8より遥かに優れている。
- 発色は素晴らしい。とても自然でバランスの取れたコントラストである。
色収差:
- 倍率色収差はとても少ない。
- とても少ないが、厳しい環境では発生している。
- 35mmレンズの中では最高のパフォーマンスだ。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 少ない。
周辺減光:
- F1.4で目に付くがF2.8で解消する。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 非常に良好だが、完璧では無い。
- 35mmの中では最高だ。
- 絞ると素敵な光条が発生する。
競合35mmとの比較:
- いくつか選択肢があるものの、最も近いレンズはシグマ「35mm F1.2 DG DN」だ。
- 小型軽量な選択肢であれば、私の好みは以下の通りだ。
1:SIGMA 35mm F2 DG DN
2:SAMYANG AF 35mm F1.8 FE
3:YONGNUO YN 35mm F2S DF DSM
4:SONY FE 35mm F1.8- F1.2-F1.4大口径レンズの中では、ソニーGMが最も小さく、最も軽量で、最も高価で、最短撮影距離が最も短いレンズだ。
- ソニーとシグマのみ絞りリングを備えている。ただし、シグマはソニーGMと比べて2倍の重量、で40%全長が長い。
- ビルドクオリティはソニーGMとシグマDG DNがトップクラスだ。
- シャープネスはソニーGMがトップだ。それにシグマが続く。ソニーGMの利点はF2.8までの絞り開放における四隅の性能である。この差は6100万画素の場合で分かる程度だ。
- 他の35mm F1.4はソニーGM・シグマと比べると遥かに悪い。
- シャープネスのランキング
1:FE 35mm F1.4 GM
2:35mm F1.2 DG DN
3:35mm F2.8 Di III OSD
4:35mm F2 DG DN
5:FE 35mm F1.8
6:YN 35mm F2S DF DSM
7:IBERIT 35mm F2.8
8:FE 35mm F1.4 ZA
9:35mm F1.4 DG HSM
10:NOKTON 35mm F1.2
11:ANTHY 35mm F1.8
12:AF 35mm F1.8 FE
13:AF 35mm F1.4 FE
14:FE 35mm F2.8
15:Loxia 35mm F2
16:AF 35mm F2.8 FE
17:Lerlee 35mm F1.2
18:NOKTON 35mm F1.4- ソニーGMとシグマはどちらも非常に高品質な玉ボケだが、シグマが少し良好だ。F1.2のボケと滑らかな描写で優れている。
- 歪曲収差はシグマのほうが目立つが補正可能だ。
- 周辺減光はソニーGMのほうが少し目立つ。
- 色収差はソニーGMのほうが良好だ。
- 逆光耐性はGMのほうが優れている。
- AFはソニーGMとシグマはどちらも優れている。ただし、α1の30fpsに対応するのはGMだ。
- どちらも動画で優れたレンズとなるが、シグマのほうがフォーカスブリージングが遥かに少ない。ソニーGMはブリージングが目立つ。
全体的に見て、シグマとソニーGMは80%の領域で見分けがつかない。どちらも優れたシャープネス・ボケ・発色である。ソニーGMのほうが優れたシャープネスを備えたうえに小型軽量だ。逆光耐性や色収差補正も優れている。比較してシグマはボケが綺麗で動画撮影時のブリージングが少ない。
総評
長いこと待ったが、待っただけの価値があるレンズだ。最高の35mmであり、際立ったシャープネスと非常に滑らかな後ボケ、優れた玉ボケや発色を備えつつ、小型軽量なレンズである。さらにα1の30fps連写にも対応している。強くおススメできるレンズだ。
唯一のライバルはシグマ35mm F1.2 DG DNだ。少し安価だが、40%大きく、100%重い点に注意が必要だ。しかし、ソニーGMより良好なボケ描写とF1.2の絞り値はポートレートで役に立つだろう。動画撮影ではブリージングが少ない。
- 長所:
・抜群のシャープネス
・滑らかな後ボケ
・優れたコントラスト
・優れた玉ボケ
・ポートレートの描写
・優れたAF
・小型軽量
・防塵防滴
・優れたエルゴノミクス
・逆光耐性
・色収差補正
・リニアな操作性のMFリング
・最短撮影距離が短い- 平凡:
・F1.4の光量落ち(F2.8では解消する)
・価格(最も高価だがそれだけの価値がある)- 短所:
・動画撮影時のフォーカスブリージング
とのこと。
ソニーEマウントの35mmは競争が激しいセグメントであり、AF対応レンズだけでも10本以上の選択肢があり、さらに倍以上のMFレンズが存在します。その中で頂点に立てる程の性能を持つレンズに仕上がっている模様。コシナ「APO 35mm F2」が登場を控えており、ソニーGMやシグマに匹敵する光学性能となるのか気になるところ。
ソニーGMは小型軽量な35mm F1.4ですが、非常に優れた光学性能を備えているみたいですね。6100万画素のα7R IVと組み合わせても、F1.4の絞り開放から四隅まで優れたシャープネスを実現しているのは凄い。歪曲収差も光学的に補正され、気になる点と言えば光量落ちくらいでしょうか?高価な35mmですがそれだけの価値はありそうです。
オートフォーカスの評価はレビュワーによって若干異なるので注意が必要。DPReviewは「高速だがFE 35mm F1.4 ZAが寄り高速で、シグマはさらに速い」と言及しています。フォーカスブリージングも気を付けたほうが良さそう。
私も一つ予約しているので、手元に届いたらチェックしてみようと思っています。ただし、3月1日現在では発売日が延期され、具体的な日付は未定。早めに確定すると良いですねえ。
ソニー「FE 35mm F1.4 GM」交換レンズデータベース
購入早見表
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- AF 35mm F1.8 FE
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- NOKTON 35mm F1.2 Aspherical SE
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- ANTHY 35mm F1.8
- YN35mm F2S DF DSM
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レンズサイズ比較
FE24mm F1.4 GM・FE85mm F1.4 GM
FE35mm F1.4 ZA
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