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ソニーFE 35mm F1.8 最新情報まとめ

このページでは一眼カメラ用交換レンズ「FE 35mm F1.8」の情報を収集しています。

最新情報

レンズデータ

ブログ

購入早見表

レンズデータ

レンズ仕様

名称 FE35mmF1.8
型名 SEL35F18F
レンズマウント ソニー Eマウント
対応撮像画面サイズ ●35mmフルサイズ
焦点距離(mm) 35
焦点距離イメージ(mm)?*1 52.5
レンズ構成 (群-枚) 9-11
画角 (APS-C)?*1 44°
画角 (35mm判) 63°
開放絞り (F値) 1.8
最小絞り (F値) 22
絞り羽根 (枚) 9
円形絞り
最短撮影距離 (m) 0.22
最大撮影倍率 (倍) 0.24
フィルター径 (mm) 55
手ブレ補正 - (ボディ側対応)
テレコンバーター (1.4x) 非対応
テレコンバーター (2.0x) 非対応
フードタイプ 花形バヨネット式
外形寸法 最大径x長さ (mm) 65.6 x 73
質量 約 (g) 280

MTFチャート

レンズ構成図

関連レンズ

海外の評価

Lenstip

Lenstip:Sony FE 35 mm f/1.8

  • Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA」がFEシステム登場直後に公開され、2年もたたないうちに「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」も追加された。その他にも35mmの選択肢はいくつも存在するが、ソニーは2018年にこのレンズを追加している。
  • このレンズは暗い35mm F2.8 ZAよりも安く、Batis 40mm F2よりも遥かに低価格だ。
  • キヤノンやニコンと比べて複雑な光学設計だが、遥かに小型軽量だ。最短撮影距離も短い。
  • 金属マウントの内側にはフレームが組み込まれており、フルサイズ用レンズとは思えないほど小さく見える。これが口径食に悪影響を与えないか心配だ。フレームの中には固定された後玉が見える。
  • 外装は金属製だ。側面にはAFLボタンとAF/MFスイッチを搭載している。
  • 28mm幅のフォーカスリングは適切な抵抗量で滑らかに動作する。ピント距離全域の回転角は約130度である。個人的な見解としては非常に快適な性能だ。
  • 前玉は固定され、55mmのフィルターに対応している。
  • 解像度
    ・α7R IIのRAWを計測している。
    ・このカメラでの良像の基準値は39~41lpmmだ。
    ・単焦点レンズのBatis40mmで77.1lpmmである。
    ・このクラスのレンズとしては典型的な傾向を示している。
    ・中央は絞り開放からF2.8まで絞ると急速に改善し、F4?F5.6でピークの70lpmmを超える数値となる。35mm F2.8 ZAより遥かに優れた性能だ。
    ・APS-C領域もケチのつけようが無い。F1.8でも良像の基準値を僅かに超え、絞ると画質は明らかに向上している。F5.6のピークではほぼ60lpmmとなる。
    ・四隅はの絞り開放は許容範囲外となり、良像を得るにはF2~F2.2まで絞る必要がある。ピークはF5.6だが、50lpmmと低い数値だ。
    ・際立った数値では無いが、フレームの広い範囲でシャープなイメージを得られるだろう。結果は肯定的であり、特にAPS-C領域まで非常に良好だ。
  • ソニーはレンズに低分散ガラスを一切使用しておらず、その決定は裏目に出ている。軸上色収差の問題は明確であり、1段絞っても明らかに残存している。
  • 幸いにも倍率色収差の補正は遥かに優れている。絞り開放は無視できる数値となり、絞ると増加するが特に心配する必要は無い。
  • 球面収差について心配する問題は見られない。
  • 歪曲収差はソフトウェアではなく光学的に補正されている。APS-Cではほぼゼロとなり、フルサイズでも0.39%のわずかな糸巻き型だ。
  • コマ収差はAPS-Cで問題とならないが、フルサイズの四隅では顕著な変形が見られる。これがフルサイズ四隅の解像性能に影響を与えていると思われる。1段絞れば大幅に改善する。
  • 非点収差の平均値はわずか2.4%と優れた結果だ。
  • ボケはとてもきれいに見える。非球面レンズを1枚使用しているが、内側は滑らかで玉ねぎボケの兆候は見られない。口径食の影響は2段絞っても残ったままである。
  • 予想通り、周辺減光には問題がある。減光量が多いのみならず、絞ってもあまり改善しない。F1.8で-3.11EVであり、F2.8でも-2.98EV、F4で-2.37EVだ。F16まで絞っても-1.95EVも残っている。
  • 逆光耐性は非常に良好だ。絞り開放ではほとんど問題なく、絞っても軽度のゴーストのみである。
  • オートフォーカスはノイズレスだが、ピント距離全域を移動するには約1秒必要だ。35mmレンズとしては苦しい結果である。ただし、α7R IVで使用するとスピードは改善され、0.3秒まで短縮される。優れた性能であり、価値のあるレンズだ。

長所:頑丈で防塵防滴仕様の鏡筒・優れた中央画質・きちんとしたAPS-Cフレームの画質・穏やかな倍率色収差・球面収差の問題なし・無視できる歪曲収差・非常に小さな非点収差・良好な逆光耐性・とても良好なボケ・静かで正確なAF

短所:絞り開放付近の四隅画質・周辺減光は絞っても目立つ・目立つコマ収差・目立つ軸上色収差

欠点はこのクラスのレンズで予想できるものばかりだ。明るいコンパクトな広角レンズで顕著な周辺減光が発生するのは妥協するしかない。長所も数多く、全体的に見てレンズパフォーマンスに深刻な問題は見られない。

敢えて言えば価格設定だ。アマチュア向けの本レンズはシビアな価格設定が要求される。それに対して700ドルは少し高すぎる。おそらく、多くの人はより安価なサードパーティ製レンズに手を出すはずだ。

PhotographyBlog

Sony FE 35mm f/1.8?Review

  • フルサイズ対応ソニーEマウント用広角レンズだ。非球面レンズを含む9群11枚構成であり、最短撮影距離は0.22m、最大撮影倍率は0.24倍だ。アメリカでは750ドルで販売中である。
  • 金属鏡筒のフルサイズ用レンズとしては281gと軽量だ。α7 IIIとの組み合わせでバランスが取れている。
  • ビルドクオリティはとても良好だ。GMシリーズほどでは無いが、かけ離れてはいない。ソニーは防塵防滴に配慮した設計と述べているが、完全な耐候性を備えているわけでは無い。
  • カスタマイズ対応のフォーカスホールドボタンを備えている。
  • 手ぶれ補正は搭載していないのでボディ側の手ぶれ補正を利用する必要がある。
  • リニアモーター駆動のオートフォーカスは静かで滑らかに動作する。動画撮影にも最適だ。
  • 色収差はテストショットでハッキリと確認できない程度だが、コントラストが高い領域で発生する。
  • 絞り開放で明らかな減光が発生する。改善するためには少なくとも1段は絞る必要がある。
  • ボケの評価には個人差があると思うが、我々の見解としては広角レンズながら魅力的に見える。
  • 中央解像は絞り開放で少しソフトだが、F2.8~F11でピークの性能に達する。周辺はF1.8~F2.8でソフトだが、F4でシャープとなりF5.6~F11で最適な結果を得ることが出来る。

RAWで明らかな歪曲収差と周辺減光が発生しているものの、カメラ内で自動的に補正される。オートフォーカスは高速かつ高い信頼性を備えている。鏡筒は優れたビルドクオリティで防塵防滴に配慮した設計だ。全体的に見て、おススメできるレンズである。

PhotographyBlog:Sony FE 35mm f/1.8?Review

Dustin Abbott

高価だが納得のいくクオリティ

  • ビルドクオリティやハンドリングは褒めるべき点が多く、非難すべき点はほとんど無い。
  • 金属製の高級感ある外装だ。しかし、不思議なことわずか281gと非常に軽量なレンズである。2本のツアイスやシグマと比べてボディとのバランスが良い。電動ジンバルにも最適だ。
  • サイズは65.6mm×73mmと小型で、フィルター径は55mmと一般的なサイズである。
  • レンズマウントに防塵防滴用ガスケットが見当たらないものの、仕様では耐候性を備えている。
  • 金属製のフォーカスリングは一貫した抵抗量で滑らかに動作する。バイワイヤ式だがリニアな動作となっているのでヘリコイド式のような感覚で操作可能だ。よくやったソニー!
  • レンズにはプラスチック製の丈夫なレンズフードが同梱している。
  • 9枚羽根の絞りはF4まで絞っても良好な玉ボケを維持している。
  • 最短撮影距離は0.24倍と非常に便利である。クローズアップに強く、最大撮影倍率付近でも良好な解像度とコントラストを得ることが可能だ。
  • オートフォーカスは非常に高速で静かな動作だ。動画撮影時にAF動作音は全く入らない。動作も滑らかなので動画撮影時のAFに適している。瞳AFの動作も完璧だ。
  • 歪曲収差は穏やかな糸巻き型だ。正直なところ補正する必要性を感じない。糸巻き型歪曲はポートレートでしばしばいい影響をもたらしてくれることがある。
  • 周辺減光は歪曲収差よりも目立つが、直線的な減光なので補正しやすい。
  • 中央と比べると四隅のシャープネスは出遅れている。風景撮影のような距離でも絞り開放から良好だが、フレーム端はそれほどシャープでは無い。さらに四隅はもう少しソフトだ。
  • 絞り開放はコントラストが少し低いものの、まだとても見栄えが良い。F2?F2.8まで絞るとコントラストが少し改善する。
  • F2.8まで絞った際にタムロン「35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F053」と比べると、中央のコントラストが僅かに高く、四隅の性能が僅かに優れている。
  • 四隅の解像度を最適にするにはF5.6~F8まで絞る必要がある。F11以降は回折の影響を受け、F22まで絞るとF1.8よりコントラストが低下する。
  • 四隅のシャープネスはシグマ「35mm F1.2 DG DN」ほどではない。
  • 軸上色収差は完璧に補正されていない。ピント前面にはわずかなパープルフリンジが発生し、ピント後面にはわずかにグリーンフリンジが発生している。個人的な見解として、収差を完璧に補正すると「味」が無くなるので、FE35mm F1.8は適切なバランスを保っていると感じる。
  • 絞り開放の逆光耐性は良好だが、絞ると少しゴーストが発生する。
  • コマ収差の補正はあまり感心しない。F1.8の四隅でかなり強い影響を受ける。

色々な調査の結果、多くのことを上手にこなすことが出来る優れたパッケージであることが分かった。小型軽量ながら納得のいく描写なので、大きなレンズを家に置いていきたくなるはずだ。

オートフォーカス性能や画質は非常に優れている。四隅まで優れたパフォーマンスを要求し、コマ収差が問題となる被写体でなければ、とても満足のいくレンズとなるだろう。

おそらくレンズの購買層がブレーキをかけるとしたら価格設定だ。779ドルは信じられないほ高価と言う訳では無いが、それなりに安くて優れた他の選択肢が存在する。ソニーが100ドル値下げすれば誰も躊躇することは無いはずだ。

とは言え、個人的には現状の価格設定でも納得のいくクオリティだ。このレンズのユーザーで不満を感じる人は少ないのでは無いかと思う。

長所:美しいレンズの作り・小型軽量だが高級感がある・耐候性・優れたAF・素敵なボケ・優れた中央解像・良好な発色・良好な逆光耐性・良好な色収差補正・便利な接写性能

短所:どちらかと言えば高価・四隅の性能は抜群と言えない・コマ収差

Dustin Abbott:Sony FE 35mm F1.8 Review

Camera Labs

おススメしやすい35mm

  • AF対応の35mm F1.8としては唯一の選択肢だ。
  • フォーカスリングの回転量は130°確保されているので正確なフォーカシングが可能である。
  • フォーカスの再現性はとても優れている。40コマのサンプルで異常なピントミスは無かった。
  • ブリージングは僅かで僅かな画角変化しか発生しない。
  • α7R IIとの組み合わせでピント距離全域を0.7秒で移動する非常に高速なフォーカススピードだ。フォーカス駆動はとても滑らかに動く。とても静かで動画撮影時に影響を受けない。
  • フォーカスシフトは発生していない。
  • 実写では高コントラスト領域においてパープルフリンジが発生しているのが分かる。
  • FE35mm F1.4 ZAと比べてフレーム全域でとてもシャープだ。シグマ35mm F1.4 Artと比べて四隅がシャープで、FE35mm F2.8 ZAと見比べても同じ傾向となる。
  • 遠景解像でトップとなるのはシグマ35mm F1.2 DG DNだ。FE35mm F1.8は中央と四隅で良好だが、APS-C領域では像面湾曲に苦しんでいる。
  • F2.8まで絞ると非常に優れたシャープネスを発揮するため、F5.6まで絞ってもあまり改善しない。
  • コマ収差はF1.8とF2.0でかなり目立つが、F2.8まで絞ると最小限まで抑えることが出来る。この点ではFE35mm F1.4 ZAのほうが遥かに優れている。
  • 玉ボケに非球面レンズの影響は僅かだ。滑らかな描写だが、軸上色収差による色づきが発生している。
  • 接写性能が高く、F4まで絞ればとても実用的なパフォーマンスとなる。
  • フレアとゴーストはよく抑えられている。四隅に強い光源を配置しないかぎり心配することは無い。
  • Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA:より小型軽量なレンズだが、F2.8と暗く、シャープネスやボケ、色収差補正は劣っている。安いレンズでは無いので、絶対的に小型軽量が必要で無ければF1.8のほうがおススメだ。
  • Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA:F1.8よりも明らかに重く、シグマの競合製品も存在する。
  • AF 35mm F1.4 FE:最も安価な選択肢だが、ボケが硬調でフォーカシングに問題があった。
  • 35mm F1.2 DG DN:1段以上明るく、防塵防滴、フッ素コーティング、最高の光学性能を有するレンズだが、重く高価なレンズだ。ベストを尽くすならこのレンズだろう。
  • 35mm F1.4 DG HSM:良いレンズだが、一眼レフ用の少し古いレンズだ。大きく重く、そして色収差が目に付く。個人的にはFE35mm F1.8のほうが好みだ。

とても良好なテスト結果だ。全体的にシャープで、素敵なボケとなり、逆光耐性も心配ない。そして小型軽量、手ごろな価格設定で優れたクローズアップ撮影が可能となっている。コマ収差や像面湾曲は完璧とはいかないが、F2.8まで絞ればこれらの問題は緩和する。とても優れた35mmであり、おススメする価値のあるレンズだ。

長所:一般的な撮影距離でとても良好な解像性能・逆光下でも良好なコントラスト・クローズアップ性能・防塵防滴・信頼性の高いAF・フォーカスホールドボタン

短所:コマ収差・像面湾曲

CameraLabs:Sony FE 35mm f1.8 review

Lesnumerique

バランスが良く弱点が無い

  • 僅か280gの重量はこのレンズにとって間違いない利点の一つだ。軽量なα7シリーズと組み合わせる小ぶりな一本である。FE35mm F1.4 ZAやAF35mm F1.4と比べると違いは明らかだ。FE35mm F2.8 ZAやAF35mm F2.8 FEと比べると思いレンズだが、1.3段明るいレンズである。
  • 軽量なレンズだが仕上がりは完璧だ。
  • マニュアルフォーカスリングは幅広く、優れたグリップ性だ。抵抗量は程よく、操作は簡単である。
  • ロックボタンは無いがレンズフードはしっかり固定可能だ。
  • 実写ではフルサイズセンサーと35mmの焦点距離で汎用性が非常に高い。ポートレートからスナップ、風景にも使えるだろう。
  • 歪曲収差は僅かな糸巻き型だ。
  • 周辺減光は絞り開放でも目立たず、絞るとその後はほぼ一定だ。
  • オートフォーカスは高速で静かだ。
  • 絞り開放の中央解像はそれほど高くないが、良好な均質性を備えており許容できる画質だ。絞ると中央は急速に改善し、F4からF11まで一貫したパフォーマンスを発揮する。中央解像のピークはFE35mm F1.4 ZAやAF35mm F1.4 FEを超えている。
  • フレーム端や隅は中央解像より少し劣るものの、絞ると良好なシャープネスを得ることが出来る。サムヤンAF35mm F1.4 FEよりも良好だが、シグマ35mm F1.4 DG HSMほどでは無い。

長所:F1.8・耐候性・光学性能・最短撮影距離・周辺減光が小さい・中央解像性能

短所:ピント距離表示無・僅かな歪曲収差・均質性はやや低い

最も安価な35mmでも無ければ、最も明るい35mmでもないし、最も軽い35mmですらない。しかし、FE35mm F1.8は全体的にうまくバランスが取れており、実際に弱点と言うべきポイントは無い。実写では快適で良好な光学性能の面白い選択肢だ。

Sony Alpha Blog

この価格帯で最高の35mm

  • レンズサイズと重量はFE55mm F1.8 ZAにとても近い。非常に軽量でコンパクトなレンズだ。
  • オートフォーカスはとても高速で正確だ。低照度でも優れており、瞳AFは完璧に機能する。
  • シャープネス(α7R IV)
    ・中央:F1.8からとても良好で、F2.8からF11まで優れている。F16まで絞ると回折の影響を受ける。
    ・四隅:F1.8で既に良好、F2でとても良好となり、F2.8からF11で優れたパフォーマンスを発揮する。
    ・パフォーマンスはこのような小型レンズとしては極めて良好なうえに一貫している。このような性能はFE90mm F2.8 Macroのようにとてもシャープでマイクロコントラストのあるレンズだ。
    ・6100万画素のα7R IVでも問題無い解像性能である。
  • 周辺減光はとても強く、F8まで絞って解消する。
  • 歪曲はとても小さな糸巻き型だ。
  • 色収差はどのような状況でも非常に小さい。
  • 逆光耐性はとても良好だ。
  • 絞ると素敵な光条が発生する。
  • ボケ質はとても優れている。円形の玉ボケで柔らかい描写を維持し、玉ねぎボケの兆候は見られない。後ボケも綺麗で柔らかい描写だ。ただし、FE35mm F1.4 ZAと比べると騒がしい。
  • 最短撮影距離がとても短いのでクローズアップで背景をぼかせることが出来る。
  • 動画撮影でも非常に良好な結果となるが絞りリングが無いのは残念だ。
  • シグマ35mm F1.2やFE35mm F1.4と比べると明らかに遅い。

この価格では最高のレンズだ。ほぼ完璧で素晴らしい写真を撮ることが出来る。

長所:抜群のシャープネス・優れたコントラスト、優れたAF、小型軽量カメラで優れた耐候性・さらに良好な玉ボケは防塵防滴、色収差の問題無し・クローズアップ性能・低歪曲・価格・優れたビルドクオリティと操作性

:発色は良好だがコントラストがポートレートには強すぎる

短所:たまにボケが騒がしくなる・滑らかさの無い肌の描写

DPReview

とてもシャープなレンズ

  • FE35mm F1.8は750ドルと同クラスでは非常に高価なレンズだ。フィルム時代の35mm F1.8と比べると遥かに高値だが、NIKKOR Z 35mm F1.8 Sのように次世代の35mmに属している。
  • FE28mm F2と非常によく似た外観だが、AF/MFスイッチにフォーカスホールドボタンが追加されている。
  • 重量は僅か280gで金属とプラスチックで構成された本当に軽いレンズである。α7 IIIとの組み合わせで素晴らしバランスとなり、α6000のようなAPS-Cカメラでも換算50mmのレンズとして利用できる。
  • ビルドクオリティはFE35mm F1.4 ZAやGMレンズほどでは無いが、プラスチッキーとは感じない。しっかりとした作りのレンズだ。雨の中でも問題なく利用したが、長時間の撮影では注意が必要だろう。
  • リニアフォーカスモーター駆動のため、オートフォーカスは非常に高速だ。最短撮影距離から無限遠までおよそ0.5秒と見事な速度で移動する。実写では瞬間的な動作に見えるだろう。
  • 多くのソニー製カメラで言えることだが、AF速度はF値に依存する。F2.8?F4まで絞るとヒット率は低下する。α7R IVに実装された開放測距機能はこの問題を解決するかもしれないが、まだ手元にα7R IVが無い。
  • マニュアルフォーカスはバイワイヤ式でレスポンスはリニアだ。これはビデオグラファーに歓迎される特性である。顕著なフォーカスブリージングが無い点もメリットとなるはずだ。
  • このレンズはとてもシャープだ。FE35mm F1.4 ZAやNIKKOR Z 35mm F1.8 Sよりもシャープでコントラストが高い。ベンチマークのキヤノンEF35mm F1.4L IIに肉薄するものだ。F2.8で中央がピークのシャープネスに達し、F4-5.6で四隅もピークに達する。
  • 残念ながら、ピント面のコントラストが高いエッジ周囲には紫色のフリンジが発生する。これはF2.5まで絞ると消えるが、倍率色収差は残存する可能性がある。
  • 絞り開放のフレーム端にはかなりのコマ収差が発生するためF2.8まで絞って解消する必要がある。
  • ボケは前後とも非常に心地よい描写だ。玉ねぎボケや口径食の影響は見られない。FE35mm F1.4 ZAより遥かに優れたボケだ。玉ボケはフレーム全域でとても均質だが、四隅で少し硬調となる。
  • 高級レンズのようにナノARコーティングは施されていないが、逆光耐性は良好だ。ゴーストは最小限である。
  • 色収差はカメラ内でプロファイル補正されているにもかからず、倍率色収差が目に付く場合がある。
  • 軸上色収差は常に問題となるわけでは無いが、このレンズのアキレス腱だ。とは言え、このような小型レンズでは仕方のないことだろう。NIKKOR Z 35mm F1.8 Sと同程度であり、FE35mm F1.4 ZAより遥かに良好だ。
  • 周辺減光は絞り開放でおよそ-1.5EVほどだ。F4まで絞ると劇的に改善し、F11まで四隅が徐々に改善する。
Like
  • 開放から非常にシャープ
  • 心地よい均質なボケ
  • 良好な接写性能
  • とても高速なフォーカス
  • リニアなマニュアル操作
  • フォーカスブリージング無
  • 小型軽量
  • 防塵防滴に配慮した設計
  • ファンクションボタン
Dislike
  • 軸上色収差が目に付く場合がある
  • 倍率色収差が目に付く場合がある
  • F8-F11でも周辺減光がのこる
  • 四隅の玉ボケが少し硬くなる場合がある

FE35mm F1.8は完璧なレンズでは無いが、汎用性の高い単焦点レンズの一つだ。α7シリーズユーザーなら検討する価値がある。遥かに高価なFE35mm F1.4 ZAを遥かに上回る光学性能に加えて小型軽量だ。

これまでは大口径F1.4か小型F2.8の選択肢しか無かったが、ついにこの隙間を埋めるレンズが登場した。そして3本の中で最もバランスの取れたレンズであり、最初の一本として手に取ることとなるだろう。

これまでテストしてきた非プログレードのレンズで最高の35mm単焦点レンズだ。

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見出し(全角15文字)

  • FE35mm F1.8は金属製鏡筒で防塵防滴仕様のレンズだ。質感はとても良好だが重量はわずか280gである。α7R IIIとの組み合わせでバランス良好だ。
  • 最短撮影距離0.22m、最大撮影倍率0.24倍は特筆すべきポイントだ。
  • インナーフォーカス仕様でフォーカシング中にレンズ全長は変化しない。フォーカス駆動はリニアモーターを使用しているので静かで高速だ。
  • 防塵防滴仕様とのことだが、レンズマウント周囲にガスケットは見られない。
  • 歪曲収差の補正はとても良好だ。
  • 解像性能はF1.8だと少しソフトだが、個人的には許容範囲内だ。F1.8~F16で実用的な画質だが、F22は避けるべきだろう。
  • 周辺減光はF4までとても目立つ。F5.6まで絞ると改善傾向となる。
  • レンズは特別なコーティングが施されていると言及がない。ゴーストやフレアの発生は避けて通れない。
  • F4まで絞ると綺麗な光条が発生し始める。

GMasterやZeissほど四隅の解像性能は良く無い。そして、色収差補正や逆光耐性も妥協すべきポイントだ。しかし、綺麗な光条、高速AF、軽量、0.24倍の撮影倍率など長所も多い。ハイエンドなレンズを買う予定が無ければとてもコストパフォーマンスの高い1本となるだろう。

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