Xitekが北京・上海で開催されたニコンチャイナ主催の「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」「NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S」説明会における開発秘話を掲載しています。
新Zレンズ開発秘話
Xitek:尼康Z24-200和Z50/1.2S??者???答??
- ニコンチャイナは北京と上海にて多くのメディアにZ 24-200mm F4-6.3とZ 14-24mm F2.8 S・Z 50mm F1.2 Sについて解説した。
- 従来の高倍率ズームは大きく重く、画質は平凡だった。Z 24-200mmの開発にあたり、小型軽量化と描写性能の向上に焦点を当てた。
- 開発当初は「24-200mm F3.5-6.3」「24-240mm F4-6.3」「24-240mm F3.5-6.3」そして「24-200mm F4-6.3」の4本から検討していた。そして24-200mm F4-6.3は最も携帯性に優れている。
- ステッピングモーターを使用したフォーカシングシステムはフォーカス中の画角変化を大幅に減らすことが出来る。動画の需要も高まっており、NIKKOR Zレンズを開発する際には動画撮影のことも考慮している。
- コンパクトさと軽量化のバランスを考慮し、焦点距離は24-200mm、開放F値はF4-6.3に設定した。他社製品と同等の240mmまでトリミングしても画質は良好だ。
- 開放F値は一眼レフ用レンズよりも暗いが、DX一眼レフなどでも「70-300mm F4.5-6.3」といった開放F値を採用している。実際の使用で問題は無いと考えている。
- Sタイプ以外のレンズはよりお求めやすい価格設定を重視しており、VRスイッチやAF/MFスイッチは省略した。
- レンズの光学手ぶれ補正では対応できない3軸をボディ内手ぶれ補正で補っている。
- 焦点距離が長い望遠レンズではカメラ側の手ぶれ補正だけで十分な補正効果を保証できない。このため、レンズにも手ぶれ補正が必要だ。
- 小型軽量化しているが、画質を犠牲にしていない。レンズ前玉を小さくし、大口径マウントの仕様に最適化することで高画質を維持している。
- 広角側は24mmの需要を想定して28mmでは無く24mmを選択肢した。望遠端は200mmもあればトリミングで換算300mm相当の画角として利用可能だ。光学倍率を上げるとパフォーマンスの維持が難しい。
- 「レンズ一つで旅行」という需要に応えるため、レンズを極力小さくし、高画質なレンズを開発した。「24-120mm F4」のような製品が将来登場するかどうかはコメントできない。
- 高画質は大口径マウントとショートフランジバックにより、レンズ後群を大きくすることができるため、レンズサイズが小さくても優れた光学性能を発揮することが出来る。
- Sタイプ以外でアルネオコートを採用した初のレンズだ。
- 新型アルミ合金のバヨネットを採用している。レンズ重心のバランスも考慮した。
- このレンズの開発におけるスローガンは「ゲームチェンジャー」だ。Fマウントの「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」は前玉が突出しており、レンズは重い。
- 「NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S」は競合製品を含めて圧倒的なアドバンテージを得ることに加え、世界最短・最軽量の大口径広角ズームレンズを実現。そして、ニコンの過去製品や競合レンズを上回る解像性能と点像復元性を備えている。
- レンズフードが二つ同梱しており、その内の一つに112mmの円形フィルターを装着可能だ。さらにレンズはリアフィルターにも対応している。
- 大口径の両面非球面レンズを採用しているため、前面の凸面が小さく、約200gほど軽量化されている。
- 光学手ぶれ補正は搭載していないが、ボディ側の手ぶれ補正を利用可能だ。
- 14-24mm以外の焦点距離も考慮したが、以下2点の目標を達成するには14-24mmが最適だと判断した。
・レンズ前面の大きさを抑え、優れた光学性能と小型軽量を実現する
・ねじ込み式フィルターやゼラチンフィルターのニーズに応える
- Zマウント最初のF1.2レンズだ。中央から端まで高解像であり、ピント面から徐々に滑らかにボケはじめ、ボケの縁取りには色ずれがほとんど見られない。
- 3枚の非球面レンズを使用しており、優れた点像復元性を実現している。
- 動画撮影に役立つ滑らかで静かなAFを実現するため、F1.2レンズにステッピングモーター駆動を採用した初めてのレンズだ。同時にフォーカスブリージングを効果的に抑えている。
フォーカス駆動は2つのユニットで構成され、高速かつ高精度なフォーカシングを実現している。速度はF1.8シリーズに劣ることは無い。- ナノクリスタルコートとアルネオコーティングを採用し、ゴーストとフレアを効果的に抑えている。
- 光学手ぶれ補正は搭載していないが、ボディ側の手ぶれ補正を利用可能だ。
- まずはF1.8レンズで小型軽量化を目指した。次にZマウントのメリットを活かすF1.2レンズの開発に着手した。
- 大口径Zマウントで対称性を実現する理想的なレンズ構成を備えるため、レンズが長くなった。絞り前後のパワーバランスがほぼ同じとなるため、センサーへの光が無理に曲がることが無い。これにより、F1.2の浅い被写界深度と滑らかなボケ、そして高解像を同時に実現している。
とのこと。
「24-200mm」は競合他社と比べてやや光学倍率が低いズームレンズですが、高い光学性能と小型軽量サイズを維持する上で妥協すべきポイントだったようですね。望遠側が少し短いものの、Z 7のような高画素機でDXクロップを使うことで補うことが出来そうです。ニコンの選択が間違っていなかったようで、国内では比較的人気の高いレンズとなっていますね。
「50mm F1.2 S」は競合他社を含めて、最も大きな50mm F1.2・F1.4レンズとなっています。対称性を重視した高画質の大口径50mmですが、レンズサイズは人を選びそうな気がします。とは言え、キヤノン「RF50mm F1.2L USM」と比べると遥かに手頃な価格設定となっているので購入を検討している人は多いのでは無いでしょうか。
「14-24mm F2.8」も売り出し価格はキヤノン「RF15-35mm F2.8L IS USM」より安く、ソニー「FE 12-24mm F2.8 GM」と比べると遥かに低価格に抑えられています。小型軽量で携帯性の高い大口径広角ズームと言うのも素晴らしいですね。製品版のレビューが出揃うまで何とも言えませんが、これで高画質を維持しているのだとしたら、人気が出そうですねえ。
- NIKKOR Z 50mm f/1.2 S交換レンズデータベース
- NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S交換レンズデータベース
- NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR交換レンズデータベース
NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR | |||
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参考:レンズサイズ比較
NIKKOR Z 50mm f/1.2 S
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S
関連レンズ
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