2023年4月24日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。「RF-S15-70mm F4」「RF-S15-85mm F2.8-4」を想定したような光学系の実施例がいくつか含まれていますね。
概要
- 【公開番号】P2023057875
- 【公開日】2023-04-24
- 【発明の名称】ズームレンズ及びそれを有する撮像装置
- 【出願日】2021-10-12
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】製造誤差に対してロバストでありながら、高い光学性能が得られる広画角で小型なズームレンズを提供する。
実施例1
- 焦点距離:15.45-67.94
- F値:4.12
- 半画角:41.27-10.60
- 像高:12.66-13.66
- 全長:100.14-120.23
- バックフォーカス:10.46-12.37
実施例2
- 焦点距離:15.45-68.04
- F値:2.8-4.12
- 半画角:41.38-10.61
- 像高:12.66-13.66
- 全長:100.32-118.71
- バックフォーカス:10.62-15.59
実施例4
- 焦点距離:15.45-83.77
- F値:2.88-5.80
- 半画角:41.36-8.71
- 像高:12.66-13.66
- 全長:101.54-133.85
- バックフォーカス:12.12-16.91
APS-Cミラーレス用の標準ズームレンズのようです。一般的な18mm始まりのズームレンズよりも広角端の画角が広く、望遠端もフルサイズ換算で105~120mmと長めの焦点距離をF4もしくはF2.8-4でカバーしています。どちらにしてもキヤノンAPS-Cでは珍しいタイプの開放F値を備えた光学系であり、これが将来的にRF-Sレンズとなるのかどうか気になるところ。特許出願の光学系がそのまま商品化される例は少ないものの、最近のキヤノン製品(特にRFレンズ)は正式発表前に関連する光学系の特許出願が公開されている例が複数あります(RF800mm F11やRF16mmなど)。
ちなみに、最近のミラーレス用レンズらしい設計で、広角側の像高がキヤノンAPS-C(13.66mm)に足りていません。残存している歪曲収差を補正しつつ、四隅を引き延ばして13.66mmに帳尻を合わせる設計となっているように見えます。
RFレンズ一覧
RF ズームレンズ
- RF10-20mm F4 L IS STM
- RF14-35mm F4 L IS USM
- RF15-35mm F2.8 L IS USM
- RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM
- RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM
- RF24-70mm F2.8 L IS USM
- RF24-105mm F2.8 L IS USM Z
- RF24-105mm F4 L IS USM
- RF24-105mm F4-7.1 IS STM
- RF24-240mm F4-6.3 IS USM
- RF28-70mm F2 L USM
- RF70-200mm F2.8 L IS USM
- RF70-200mm F4 L IS USM
- RF100-300mm F2.8 L IS USM
- RF100-400mm F5.6-8 IS USM
- RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM
- RF200-800mm F6.3-9 IS USM
RF 単焦点レンズ
- RF16mm F2.8 STM
- RF24mm F1.8 Macro IS STM
- RF28mm F2.8 STM
- RF35mm F1.4 L VCM
- RF35mm F1.8 Macro IS STM
- RF50mm F1.2 L USM
- RF50mm F1.8 STM
- RF85mm F1.2 L USM
- RF85mm F1.2 L USM DS
- RF85mm F2 Macro IS STM
- RF100mm F2.8 L Macro IS USM
- RF135mm F1.8 L USM
- RF400mm F2.8 L IS USM
- RF600mm F4 L IS USM
- RF600mm F11 IS STM
- RF800mm F11 IS STM
- RF800mm F5.6 L IS USM
- RF1200mm F8 L IS USM
RF-S レンズ
- RF-S10-18mm F4.5-6.3 IS STM
- RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM
- RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM
- RF-S55-210mm F5-7.1 IS STM
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