Canonレンズ Canon中・望遠レンズ Canon関連の情報 RFレンズ カメラ レンズ 機材の噂情報・速報 特許情報

RF180mm F3.5 Macro・RF200mm F4 Macroとなりそうなキヤノンの特許出願

2021年9月30日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。「RF180mm F3.5 Macro」「RF140mm F3.5 Macro」「RF200mm F3.5 Macro」となりそうな望遠マクロレンズに関する実施例を含んでいます。

概要

  • 【公開番号】特開2021-152568(P2021-152568A)
  • 【公開日】2021年9月30日
  • 【発明の名称】光学系および撮像装置
  • 【出願日】2020年3月24日
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】マクロレンズに好適な小型で収差変動の抑制が可能な光学系を提供する。
  • 【0011】
    各実施例の光学系は、開放Fナンバー(Fno)の光束を決定(制限)する主絞りとしての開口絞りSP2と、開口絞りSP2よりも物体側に配置された正の屈折力を有する前側フォーカス群LPFと、開口絞りSP2よりも像側に配置された正の屈折力を有する後側フォーカス群LPRと、後側フォーカス群LPRよりも像側に配置された負の屈折力を有する後群LNとを有する。ここにいう「群」とは、フォーカシングに際して互いの間隔が変化するレンズのまとまりのそれぞれを意味する。

フローティング構造を採用した望遠マクロレンズに関する特許となっています。キヤノンの望遠マクロと言えば、一眼レフ用の「EF180mm F3.5L マクロ USM」ですが、それに変わる最新設計のレンズが久々に登場するのでしょうか?

実施例1

  • 焦点距離 171.00
  • Fナンバー 3.50
  • 半画角(°) 7.21
  • 像高 21.64
  • 光学系の全長 194.49
  • BF 47.67
  • 倍率 ∞ β=-1

バックフォーカスが長く、一眼レフ用としても対応できそうなレンズに仕上がっています(テレコン対応かもしれませんが)。焦点距離は170mmと比較的短め。古い「EF180mm F3.5L マクロ USM」と比べてレンズ構成枚数が少なく、携帯性が良さそう。また、フローティング構造となっているので高速AFや近接時の良好な収差補正を期待できるかもしれません。ただし、収差図を見る限り、マクロレンズとしては歪曲収差がかなり残っています。補正前提の設計と言えるかもしれませんね。(その意味では光学ファインダーの一眼レフ用では無さそう)

実施例2

  • 焦点距離 174.43
  • Fナンバー 3.50
  • 半画角(°) 7.07
  • 像高 21.64
  • 光学系の全長 189.49
  • BF 13.73
  • 倍率 ∞ β=-1

実施例1とは打って変わってバックフォーカスの短いレンズです。最後尾のレンズはミラーレス用らしく、イメージセンサーに近い場所に配置されているようです。ただ、実用化するにはバックフォーカスが少し短すぎるかもしれませんね。収差図を見ると、やはり歪曲収差がかなり大きく、電子的な補正を前提としているように見えます。
ちなみに、この実施例以外にも複数の似たような実施例があるので構成図だけ以下に掲載。

実施例6

  • 焦点距離 140.00
  • Fナンバー 3.50
  • 半画角(°) 8.78
  • 像高 21.64
  • 光学系の全長 177.49
  • BF 35.17
  • 倍率 ∞ β=-1

今回の実施例の中では最も焦点距離が短い。これまでにない「140mm」の焦点距離をカバーしており、開放F値は同じく「F3.5」。レンズの全長が比較的短く、ミラーレス用らしい小型軽量な望遠マクロとなるかもしれません。この焦点距離のマクロレンズが使いやすいかどうか分かりませんが、テレコン対応だとしたら柔軟性が高そう。

実施例7

  • 焦点距離 194.00
  • Fナンバー 4.00
  • 半画角(°) 6.36
  • 像高 21.64
  • 光学系の全長 202.49
  • BF 39.36
  • 倍率 ∞ β=-1

180mmよりも焦点距離が少し長く、「200mm」くらいの望遠マクロレンズ。開放F値は少し暗い「F4」ですが、200mmマクロと言ったら定番のF値です。(NIKKOR 200mm f/4D・AF200mm F4.0G APO・smc 200mmF4 EDなど)

これら望遠マクロはどのメーカーも手を付けなくなって久しいジャンル。しかし、キヤノンの「フルラインアップ戦略」は望遠マクロのようなニッチな市場も想定しているのでしょうか?この特許出願の存在で将来の商品が確定するわけではありませんが、キヤノンがなんらかのレンズを検討している可能性はありそうですね。

キヤノンRFレンズ一覧

RF ズームレンズ
RF 単焦点レンズ

特許関連記事

-Canonレンズ, Canon中・望遠レンズ, Canon関連の情報, RFレンズ, カメラ, レンズ, 機材の噂情報・速報, 特許情報