Mobile01がキヤノン「RF100mm F2.8 L MACRO IS USM」のレビューを公開。EFレンズ比で高価となってしまったものの、あらゆる面で満足できるマクロレンズに仕上がっていると高く評価しています。
Mobile01:Canon RF 100mm f/2.8L Macro IS USM 評測報告|散景風格任你變 微距能力傲視同級!
レンズの紹介:
- RFレンズ初となるLシリーズのマクロレンズだ。従来の100mmマクロレンズと比べて多くのメリットを備えている。
・1.4倍の撮影倍率
・SAコントロール
・5段分の手振れ補正
・デュアルNanoUSMビルドクオリティ:
- 外装には強化プラスチックを採用し、本体は防塵防滴仕様だ。
- 前後のレンズキャップとレンズフードが付属する。
- 残念ながら三脚リングは別売りだ。安いアクセサリではないが、水平と垂直の構図を調整したいのであれば購入する必要がある。
- レンズフードにはロックを解除するためのボタンがある。
- レンズ全面にはフッ素コーティングが施されている。フィルター無しでもメンテナンスは簡単だ。
- レンズ構成を見る限り、特殊レンズは使われていない。
- Lレンズではお馴染みの防塵防滴仕様だ。
- レンズは日本製である。
携帯性:
- レンズサイズは81.5×148mmだ。重量はわずか730gである。
- EFレンズよりも少し短いが、重量は105gほど重くなっている。
(訳注:レンズ全長はEFレンズよりも少し長いので誤記だと思われます)操作性:
- レンズには「コントロールリング」「フォーカスリング」「SAコントロールリング」の3系統のリングを搭載している。
- フォーカスリングを操作すると、ライブビュー上にピント距離と撮影倍率を確認することができる。
- AFリミッターは3系統に設定することが出来る。マクロ・マクロ以外・FULLに設定することで、随時AFの速度を改善することが可能だ。
- SAコントロールリングは最も特徴的な機能だ。SAは球面収差の略であり、この収差を調整することでボケの質感を変化させることが出来る。シャープネスは犠牲となるが、最適なバランスを見つけることが可能だ。
- SAコントロールリングは右側面のスイッチでロックすることが出来る。
- SAコントロールは-4の時に後ボケは最も柔らかくなる。+4の時は後ボケが最も硬くなる。
オートフォーカス:
- NanoUSMユニットを2つ搭載したフローティング構造だ。
- マクロレンズのAF速度がここまで高速だとは予想していなかった。
- 最大撮影倍率は1.4倍だ。これはAFレンズとしては史上最高と言える。
- 最大撮影倍率時のピント距離は26cmだ。等倍時は28cmである。
- ワーキングディスタンスが短いのでカメラの影が被写体に影響しないように注意が必要である。
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- EFレンズの手振れ補正は4段分だったが、このレンズは5段分まで改善している。
- さらにボディ内手振れ補正と組み合わせることで、最大8段分の補正効果を得ることが出来る。
- 2.5秒での成功率は10?20%だ。
- 0.6秒での成功率は40%だ。
- 1/13秒での成功率は80%と高い。
解像性能:
- フレーム全体で一貫した高いシャープネスだ。
- F2.8からF16まで実用的なシャープネスで、F22では明らかに低下する。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- F2.8でわずかな口径食の影響が見られる。F5まで絞ると完全に解消する。
色収差:
- 特殊レンズは使用していないが、絞り開放F値がF2.8のためか色収差の問題は全く見られない。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 記載なし。
周辺減光:
- 記載なし。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 逆光耐性はとても効果的だ。
- F4から徐々に光条が発生し、F8でしっかりとした描写になる。
総評
EFレンズよりも高価なレンズとなっているが、1.4倍の撮影倍率やSAコントロール、全体的なAF速度、信頼性の高い手ぶれ補正はプロフェッショナルにとって非常に実用的だ。そして重要な点として、このレンズに変わるRFマクロレンズは存在しない。もちろんEF100mmマクロを検討することも出来るが、購入資金に余裕があるならばRFレンズをおススメする。
実写テストを通して、このレンズの性能にはあらゆる面で満足している。4500万画素のカメラでレンズの解像性能が一目でわかる(特殊レンズを使用していないにも関わらず)。諸収差の補正状態や逆光耐性まで、大部分が高水準にまとまっている。
SAコントロールの必要性は人によって異なると思う。マクロレンズのシャープさがキツイと感じた場合はSAコントロールで調整すると良いだろう。前後のボケ質を調整でき、これは動画撮影でも利用することが出来る興味深い表現手段だ。
さらに撮影倍率1.4倍は本当にクレイジーな機能である。ライブビュー上にピント位置と撮影倍率を表示することも出来る。これにより撮影距離を把握しやすく、三脚での作業が簡単となる。
とのこと。
私も発売日に入手してEOS R5と組み合わせて楽しんでいます。レビューの内容は概ね同意でき、確かにその通りかなと感じています。マクロレンズらしいシャープネスであり、さらに高い撮影倍率でも画質の変動が少ないのは凄い。個人的におススメは超高速AFで、手持ち撮影によるカジュアルなマクロ撮影から動体追従まで快適に利用することが出来ます(EOS R5装着時)。
SAコントロールは必要ないと感じる人も多いと思いますが、±1目盛り以内で調整すると、ピント面の画質を大きく変化させずにボケ質をコントロールすることが出来ます(影響量も少ないですが)。慣れてくるとSAコントロールによる画質の変化をイメージしながら操作することが出来るようになるはず。SAコントロールについて分かりやすい比較作例をいくつか掲載しているので、興味があればmobile01を直接確認するのがおススメ。
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レンズ比較
RF100 | EF100 | |
焦点距離 | 100mm | 100mm |
開放絞り | F2.8 | F2.8 |
最小絞り | F32 | F32 |
絞り羽根 | 9 | 9 |
最短撮影距離 | 0.26m | 0.3m |
最大撮影倍率 | 1.4倍 | 1.0倍 |
フィルター | 67mm | 67mm |
サイズ | φ81.5×148mm | φ77.7mm×123mm |
重量 | 730g | 625g |
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