Canonレンズ Canon関連の情報 カメラ レンズ 機材の噂情報・速報 特許情報

キヤノン 200-800mm F5.6-9・100-600mm F5.6-9・20-150mm F4-8を想定したような光学系の特許出願

2023年9月7日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。フルサイズ対応の「200-800mm F5.6-9」「100-600mm F5.6-9」やAPS-C「20-150mm F4-8」のズームレンズを想定したような光学系の実施例を複数掲載しています。

概要

  • 【公開番号】P2023125584
  • 【公開日】2023-09-07
  • 【発明の名称】ズームレンズおよび撮像装置
  • 【出願日】2022-02-28
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】小型軽量で全ズーム範囲で光学性能の変動を抑制可能なズームレンズを提供する。
  • 【背景技術】
    【0002】
    撮像装置に用いられる撮像光学系として、高ズーム比(変倍比)で全ズーム範囲にわたり高い光学性能を有する小型軽量なズームレンズが要求されている。この要求を満足するズームレンズとして、最も物体側に正の屈折力のレンズ群を配置したポジティブリード型のズームレンズが知られている。
  • 【0006】
    特許文献1のズームレンズは、主たる変倍群としての負の第2レンズ群を広角端から望遠端へのズーミングに際して像側へ移動させる。このズームレンズにおいてより高いズーム比を得ようとすると、第2レンズ群の移動量を確保するために、レンズ全長を大きくする必要がある。全長が伸びることで、第1レンズ群の径が大きくなるため、小型軽量化の観点から好ましくない。
  • 【0008】
    本発明は、小型軽量で全ズーム範囲にわたって光学性能の変動を抑制可能なズームレンズおよびこれを有する撮像装置を提供する。

実施例1

  • 焦点距離:206.00-775.96
  • F値:5.83-9.20
  • 半画角:6.00-1.60
  • 像高:21.64
  • 全長:330.07-392.54
  • バックフォーカス:38.46

実施例2

  • 焦点距離:100.02-599.98
  • F値:5.83-9.20
  • 半画角:12.21-2.07
  • 像高:21.64
  • 全長:300.08-373.49
  • バックフォーカス:77.78

実施例4

  • 焦点距離:19.99-150.00
  • F値:4.12-8.12
  • 半画角:30.77-5.20
  • 像高:11.90-13.66
  • 全長:118.37-150.69
  • バックフォーカス:10.01

フルサイズセンサーに対応する超望遠ズームレンズを想定したと思われる光学系の実施例がいくつか含まれていますね。広角200mmから望遠800mmまでをF5.6-8でカバーする超望遠ズームレンズのようです。このクラスは一般的に「150-600mm」「200-600mm」とするズームレンズが多い中、「200-800mm」は異例と言えるでしょうでしょう。開放F値は非常に暗いですが、テレコン装着で焦点距離を拡張することを考えると、オールインワンで面白い光学系と言えそう。キヤノンは既に「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」のようなレンズをリリースしており、さらに超望遠側にシフトした同じコンセプトのレンズが登場しても驚きません。

同時に、APS-C向けと思われる「20-150mm F4-8」ズームレンズの実施例もあります。焦点距離と開放F値が非常に中途半端で、これが売れるとは思えないのですが、一体どのような目的で設計したのか気になるところ。

どちらにせよ、特許内の光学系が商品化される例は非常に少ないです。過去にも似たようなズームレンズの特許がないわけではありません。(下部参照)過度な期待はしないほうが良いでしょう。

参考:RFレンズ一覧

RF ズームレンズ
RF 単焦点レンズ
RF-S レンズ

特許関連記事

-Canonレンズ, Canon関連の情報, カメラ, レンズ, 機材の噂情報・速報, 特許情報
-