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キヤノン「400mm F4 DO IS Extender1.4×」「600mm F4 IS Extender1.4×」となりそうな特許出願

2022年2月7日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。×1.4エクステンダー内蔵の「400mm F4 DO IS」「600mm F4 IS」となりそうな実施例を含んでいます。いよいよキヤノンもテレコン内蔵望遠単か?

概要

  • 【公開番号】特開2022-22771(P2022-22771A)
  • 【公開日】令和4年2月7日(2022.2.7)
  • 【発明の名称】光学系および光学機器
  • 【出願日】令和2年7月6日(2020.7.6)
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】倍率変換光学群を挿抜可能で、全長が短い光学系を提供する。
  • 【0002】
    撮像に用いられる光学系の焦点距離を変化させる方法として、光路中にエクステンダ等の倍率変換光学群を挿入する方法がある。また、倍率変換光学群の挿抜によって全長(最も物体側の光学面から像面までの距離)が変化しない光学系として、特許文献1には、開口絞りから像面までの間の軸上光束が収束する位置に倍率変換群を挿抜可能な光学系が開示されている。
  • 【0004】
    しかしながら、特許文献1のように開口絞りから像面までの間に倍率変換光学群を挿入するためのスペースを設けると、元々の光学系の全長が長くなる。また、狭いスペースに倍率変換光学群を挿入すると、光学系の諸収差が増加するおそれもある。
  • 【0005】
    本発明は、倍率変換光学群を挿抜可能な光学系でありながらも、全長が短く、良好な光学性能が得られる光学系を提供する。

実施例1

  • 焦点距離:392.58
  • F値:4.12
  • 半画角:3.15
  • 像高:21.64
  • 全長:280.33
  • バックフォーカス:36.01

実施例1(テレコンバージョンレンズ挿入時)

  • 焦点距離:549.72
  • F値:5.77
  • 半画角:2.25
  • 像高:21.64
  • 全長:280.33
  • バックフォーカス:36.00

実施例5

  • 焦点距離:585.00
  • F値:4.12
  • 半画角:2.12
  • 像高:21.64
  • 全長:467.45
  • バックフォーカス:55.50

実施例5(テレコンバージョンレンズ挿入時)

  • 焦点距離:819.18
  • F値:5.77
  • 半画角:1.51
  • 像高:21.64
  • 全長:467.45
  • バックフォーカス:55.50

エクステンダー(テレコンバージョンレンズ)内蔵の望遠単焦点レンズに関する特許出願。内蔵テレコンの倍率は×1.4。ニコンが既に「NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S」で実用化していますが、キヤノンも似たようなコンセプトのレンズを検討しているのでしょうか?ただし、実施例の400mmは回折光学素子(DOレンズ)を用いた開放F値が「F4」の比較的コンパクトな光学系を目指している模様。Z 400mm F2.8 VR Sの全長が380mmであるのに対して、こちらはかなり短くなりそう。(バックフォーカスを差し引くと光学系の全長は250mmくらい)

さらにニコンも実用化していない「600mm F4 エクステンダー」の実施例も掲載しています。400mmと異なり、こちらはDOレンズを使用していません。×1.4エクステンダー使用時に800mm F5.6として使えるのは便利ですねえ。これらの実施例が実用化するかどうか不明ですが、今後はミラーレスのショートフランジバックを有効活用したテレコン内蔵の望遠レンズが主流となるのかもしれませんね。(追記:エクステンダーの構造に関する特許出願も公開されました

English translation

Patent application for a telephoto single focal length lens with a built-in extender (tele conversion lens). The magnification of the built-in teleconverter is x1.4. Nikon has already put it to practical use with the "NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S", but is Canon also considering a lens with a similar concept?

However, the 400mm in the example appears to be aimed at a relatively compact optical system with a maximum aperture of "F4" using a diffractive optical element (DO lens).While the Z 400mm f/2.8 VR S has a total length of 380mm, this lens will be considerably shorter. (Subtracting the back focus, the total length of the optical system is about 250mm.)

In addition, Nikon also shows an example of the 600mm f/4 extender, which has not yet been put to practical use, and unlike the 400mm, this one does not use a DO lens. ×Unlike the 400mm lens, this lens does not use a DO lens, but it can be used as an 800mm F5.6 lens when using the x1.4 extender. I'm not sure if these examples will be put to practical use, but telephoto lenses with built-in teleconverters may become mainstream in the future, taking advantage of the short flange back of mirrorless cameras.

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