2021年4月30日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。ハイブリッドISを搭載した「20mm F2.8」「85mm F1.8」「200mm F4」「10-20mm F4-5.6(APS-C)」のような実施例を含んでいます。
- 【公開番号】特開2021-67826(P2021-67826A)
- 【公開日】令和3年4月30日(2021.4.30)
- 【発明の名称】光学系およびそれを有する撮像装置
- 【出願日】令和1年10月24日(2019.10.24)
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】像ぶれ補正に際して、像ぶれ補正角を拡大しつつ高い光学性能を実現することが可能な光学系を提供する。
- 【解決手段】防振レンズ群(L2)を有する光学系(LO)であって、防振レンズ群は、シフト成分およびチルト成分を含むように移動して像ぶれ補正を行い、防振レンズ群に入射する近軸軸上光線の傾角α1、防振レンズ群から射出する近軸軸上光線の傾角α2、防振レンズ群のシフト成分Y、防振レンズ群のチルト成分θ、防振レンズ群の焦点距離fisは、所定の条件式を満足する。
- 【0002】
撮像装置に用いられる撮像光学系として、レンズ全長が短く、像ぶれ補正の際に高い光学性能を有する光学系が求められている。光学系が手ぶれ等によって傾くと、撮影画像はレンズの傾き角と焦点距離、物体距離に応じた量だけ像ぶれが生ずる。- 【0008】
本発明の一側面としての光学系は、防振レンズ群を有する光学系であって、前記防振レンズ群は、シフト成分およびチルト成分を含むように移動して像ぶれ補正を行い、前記防振レンズ群に入射する近軸軸上光線の傾角α1、前記防振レンズ群から射出する近軸軸上光線の傾角α2、前記防振レンズ群の前記シフト成分Y、前記防振レンズ群の前記チルト成分θ、前記防振レンズ群の焦点距離fisは、所定の条件式を満足する。
実施例1 実施例2 焦点距離 19.50 82.88 F値 2.88 1.86 半画角 47.99 14.63 像高 21.65 21.64 全長 96.33 107.79 BF 18.34 23.52 実施例3 実施例4 焦点距離 190.00 10.83-20.68 F値 4.26 4.10-5.72 半画角 6.50 51.59-33.44 像高 21.64 13.66 全長 244.53 89.25-88.08 BF 125.14 9.86-23.58
実施例2は「RF85mm F2 Macro IS STM」を想定しているようですね。実際、商品化された85mm F2もハイブリッドISに対応しています。しかし、20mm F2.8や200mm F4となりそうな実施例は初めて。実施例1の「20mm F2.8」はVlogなどのセルフィーで使いやすそうな焦点距離であり、これにシフトブレに対応する手ぶれ補正が搭載されているのは理にかなっているように見えます。
実施例3は少し特殊。焦点距離とF値だけ見ると望遠マクロを想像しますが、レンズ構成は違うように見えます。どちらかと言えば「RF600mm F11 IS STM」のように沈胴機構のコンパクトな望遠単焦点でしょうか?これも価格次第で気になるレンズとなりそう。
実施例4は像高が小さいAPS-C向けの広角ズームレンズですね。RF-Sと言うよりは「EF-M11-22mmF4-5.6IS STM」っぽく見えます。
参考:現行のRFレンズ一覧
RF ズームレンズ
- RF15-35mm F2.8L IS USM
- RF24-70mm F2.8L IS USM
- RF24-105mm F4L IS USM
- RF24-105mm F4-7.1 IS STM
- RF24-240mm F4-6.3 IS USM
- RF28-70mm F2L USM
- RF70-200mm F2.8L IS USM
- RF70-200mm F4 L IS USM
- RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM
RF 単焦点レンズ
- RF35mm F1.8 Macro IS STM
- RF50mm F1.2L USM
- RF50mm F1.8 STM
- RF85mm F1.2L USM
- RF85mm F1.2L USM DS
- RF85mm F2 Macro IS STM
- RF100mm F2.8L MACRO IS USM
- RF400mm F2.8L IS USM
- RF600mm F4L IS USM
- RF600mm F11 IS STM
- RF800mm F11 IS STM
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