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キヤノンのフルサイズ対応「18-55mm F4-6.5」「20-60mmF4-6.5」を想定したような特許出願

2023年1月20日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。広角側の像高が少し足りませんが、フルサイズ向けの「18-55mm F4-6.5」「20-60mmF4-6.5」光学系と思われる実施例をいくつか含んでいます。

概要

  • 【公開番号】P2023010106
  • 【公開日】2023-01-20
  • 【発明の名称】ズームレンズ及びそれを有する撮像装置
  • 【出願日】2021-07-09
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】広角化を図りながら高い光学性能が得られる小型なズームレンズを提供する。
  • 【0006】
    近年、撮像装置に用いるレンズ系には、レンズ系全体が小型でありながら高い光学性能を有することが強く要望されている。レンズ系全体の小型化を図りつつ、良好な光学性能を得るには、各レンズ群の屈折力や各レンズ群のズーミングに伴う移動条件等を適切に設定することが重要となる。特に、撮像素子が大きいカメラにおいて広角化を図りつつ、所望の倍率を確保した場合、前玉レンズが大型化する傾向があり、各レンズ群の構成を適切にする必要がある。
  • 【0009】
    本発明は、広角化を図りながら高い光学性能が得られる小型なズームレンズを提供することを目的とする。

実施例1

  • 焦点距離:18.50-53.01
  • F値:4.11-6.48
  • 半画角:49.17-22.02
  • 像高:18.50-21.64
  • 全長:117.88-150.43
  • バックフォーカス:19.52-24.90

実施例4

  • 焦点距離:19.72-53.16
  • F値:4.12-6.07
  • 半画角:48.13-22.43
  • 像高:18.50-21.64
  • 全長:126.89-162.14
  • バックフォーカス:21.40-51.52

実施例5

  • 焦点距離:18.50-58.92
  • F値:4.12-6.48
  • 半画角:49.09-19.95
  • 像高:18.50-21.64
  • 全長:132.01-160.73
  • バックフォーカス:24.47-37.26

カバーしている焦点距離はAPS-C用の標準ズームのように見えますが、像高や画角を考慮するとフルサイズ向けのズームレンズですね。既にパナソニックやタムロン、そしてソニーから広角側を拡張した標準ズームを製品化しており、キヤノンも同様のレンズを検討している模様。開放F値が変動することなどから、比較的低価格のズームレンズとなりそう。

広角側は歪曲収差が大きかったり、像高が足りていなかったりするので、カメラ側の補正で収差を補正しつつ四隅を引き延ばす前提の設計と思われます。そのようなコンセプトのレンズは既に商品化されており、例えばRF16mm F2.8やRF24-240mmの広角側が同じような状態。

このようなレンズが商品化するかどうか不明ですが、既に噂では「RF18-45mm f/4-5.6 IS STM」が登場すると言われています。今回の特許とは少し異なるパラメータですが、キヤノンが広角寄りの標準ズームレンズを検討中であるのは間違いなさそうです。
(ちなみに、このような光学系の特許は初めてではありません。例えばコレとかコレ

参考:同じようなズーム域のレンズ

参考:RFレンズラインアップ一覧

RF ズームレンズ
RF 単焦点レンズ
RF-S レンズ

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