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DPReviewが各社フルサイズミラーレス用レンズのラインアップまとめを更新

DPReviewがフルサイズミラーレス4マウントの特徴をそれぞれ紹介した記事を更新。ソニーEマウントのレンズラインアップは圧倒的ですが、各社充実してきましたね。特にライカLアライアンスは急速に充実しているように見えます。

先行するソニー、追いかける3社

DPReview:Lenses for mirrorless: how Canon, Nikon, Panasonic and Sony full-frame options compare

(訳注:図面は14-200mmの焦点距離におけるハイエンドレンズに限定されています。超望遠やF値可変のズームは基本的に除外されています)

ソニーEマウント

  • 2013年後半にα7とFEレンズの投入が始まっている。
  • 2013年以前からAPS-C Eマウントの経験を積んでいる。
  • レンズマウントの仕様と通信プロトコルをサードパーティのレンズメーカーがアクセスできるようにしている。
  • これにより、シグマやタムロン、トキナー、ツアイスなどが参入してEマウントレンズのラインアップを拡大してきた。
  • 14?200mmにおける焦点距離のレンズをほぼカバーしており、さらに600mm F4や400m F2.8、200-600mmなどの望遠レンズも手掛けている。
  • 135mm F1.8など、メジャーではないレンズも用意している。
  • ミラーレス用レンズの経験が豊富で、最適なAFモーターの専門知識も豊富だ。リニアモーターや圧電ドライブ(訳注:ダイレクトドライブSSM)などの技術を採用したことで、最近のレンズは驚くほど高速で滑らかなフォーカシングが可能となっている。

キヤノンRFマウント

  • 今のところ、キヤノンはプロユーザーのニーズに焦点を当てていることは明らかだ。最初に投入した多くのレンズは「L」シリーズに属している。
  • レンズマウントを他社に開示していないため、現時点でサードパーティ製レンズは限られている。
  • EFマウントのように人気を博したら、サードパーティのレンズメーカーがRFマウントでレンズを作り始めるかもしれない。とは言え、それは数年先となる可能性もある。
  • 600mmと800mmの手ごろなF11超望遠レンズを導入している。
  • RFレンズは様々なAFモーターが存在する。主に高速で滑らかな「ナノUSM」とハイエンドな一眼レフカメラ用レンズに使用している「リング型USM」を使用している。
  • リングタイプのUSMモーターはデュアルピクセルCMOS AFでかなり良好に機能しているように見える。しかし、大型レンズを動かす場合に用いられることが多く、必ずしも高速で滑らかな動作と言うわけではない。
  • RF35mm F1.8などは小さなステッピングモーター駆動を使用しており、他のレンズよりもAF速度が遅く、ノイズも多い。

ニコンZマウント

  • キヤノンと同じくマウント情報を他社に開示していない。AFレンズは今のところニコン独自のレンズだけだ。
  • ニコンの初期戦略はキヤノンとは大きく異なる。F2.8・F4ズームに加え、比較的手ごろなF1.8レンズのライナップから着手した。
  • フォーカスモーターは今のところステッピングモーター駆動に依存している。きちんとしたパフォーマンスだが、速度と滑らかさはキヤノンのナノUSM駆動やリニアモーター駆動には及ばない。
  • マルチフォーカス駆動で近接性能や正確なフォーカシングを向上させ、さらにシングルフォーカス駆動よりも速度が改善している。

ライカLマウント

  • パナソニックはシグマと共にフルサイズミラーレスカメラ市場でLマウントを採用し、ライカと提携した。(ただし、LマウントはソニーEと同じくAPS-C用として始まったマウントだ。)
  • シグマが一眼レフ用レンズをミラーレス用の改修し、多くの単焦点レンズが利用可能となっている。さらにミラーレス専用設計の「DG DN」も存在する。
  • Lマウントのレンズは全てDFDとの互換性があると言われているが、AFドライブや通信速度の点で、必ずしも最適化されているわけではない。
  • 単一メーカーのような一貫性は期待できないが、3社は互換性の最大化に取り組んでいると期待している。
  • パナソニックは主にリニアモーターを使用しているが、より多くのレンズを動かす場合はステッピングモーター駆動も併せて使用している。
  • シグマのフォーカス駆動は様々だ。ミラーレス用設計のレンズは一眼レフ用の古いレンズよりも優れた性能が期待できる。

一眼レフ用レンズ

  • キヤノンはEF-RFアダプターを3種類用意している。デュアルピクセルCMOS AFでほぼ一眼レフ並みのパフォーマンスが得られる。しかし、必ずしも全てのレンズに当てはまるわけではない。
  • 様々なメーカーが様々なEF-Eアダプターを作っている。一貫性はEF-RFほどではないが、焦点距離が短い場合に良好に機能している。
  • シグマはLマウント用のMC-21アダプターを提供しているが、位相差AFが無ければC-AFは利用できない。
  • ニコンはFTZアダプターを用意しているが、スクリュードライブには対応していないので、AFが動作するのはモーター内蔵レンズ限定だ。

ご想像の通り、ソニーが5年も早く着手し、サードパーティにオープンな姿勢でアドバンテージを築き上げている。しかし、4つのマウント全てで鍵となるレンズは埋まってきている。

長期的に全てのマウントでミドルレンジ、ハイエンドの単焦点・ズームレンズが埋まる可能性はあるが、スタートでニコンとキヤノンの戦略が異なるのは明らかだ。

ニコンとキヤノンがマウント情報を開示せず、サードパーティを締め出した決定は、ユーザーエクスペリエンスの一貫性をコントロールできることを意味している。欠点はメーカーの投入するレンズの優先順序と価格設定を受け入れる必要があることだ。

サードパーティメーカーの能力と完全互換性のあるレンズを製造する意思があるかどうかが注目ポイントだ。ソニーEマウントのシェアと通信プロトコルの開示は、大部分のサードパーティ製レンズがソニーEマウントを中心として設計される可能性があることを意味している。

2013年にソニーFEシステムが登場したとき、シェアをひっくり返すほどの勢いになると想像した人は少なかったはず。一眼レフを上回るシェアとなったここ数年で、特に手ごろな価格のサードパーティ製レンズが急増した印象があります。

2018年にフルサイズミラーレスへ参入した一眼レフの大手2社は、後れを取り戻すべく急ピッチでミラーレス用レンズを投入しています。切り口は異なりましたが、2年の間に大口径ズームを揃え、汎用性の高い高倍率ズームや、比較的手ごろなレンズも投入しています。

2019年には本格的にライカLマウントアライアンスが始動。LUMIX SシリーズやSIGMA fpなどが投入され、レンズラインアップはあっという間にF2.8ズーム・F4ズームが完成しています(メーカーは異なりますが)。

特にシグマが急速にレンズラインアップを拡充しているのは印象的ですね。ズームレンズを焦って投入する必要が無く、単焦点レンズに集中できたのが功を奏しているのかもしれません。とは言え、既に広角・標準・望遠ズームを一通り揃えていますが…。今後は70-200mm F2.8の登場に期待したいところ。

個人的にはソニーE・キヤノンRF・ニコンZユーザーなので、それぞれ期待しています。Lマウントも使ってみたいのですが、軍資金と時間が足りず…。

正直に言えば、使ってみたいレンズはソニーが最も多く、でもカメラはEOS Rのほうが良いという悩ましい状態。RFレンズはどうにもこうにも、高くて巨大なレンズが多くて…。

ニコンZは各種アダプターの母艦となっています(オールドレンズ・ソニーE・キヤノンEF)。純正レンズの性能は凄いものの、カメラの操作性やAFシステムを考えると大きな投資は時期尚早かなと。ただ、ピクチャーコントロールやファインダーは非常に素晴らしく、レンズ遊びをしたい時には面白い存在。

参考:各社のフルサイズミラーレス用AFレンズ

Canon

Nikon

Sony

Panasonic

SIGMA

DG HSM(一眼レフ用レンズが元)

TAMRON

Tokina

Zeiss

LEICA

Samynag

VILTROX

YONGNUO

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